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「はやぶさ2」は何を持ち帰ったのか
リュウグウの石の声を聴く
- 初版年月日
- 2024年2月20日
- 書店発売日
- 2024年2月22日
- 登録日
- 2024年1月10日
- 最終更新日
- 2024年9月26日
書評掲載情報
2024-03-23 |
毎日新聞
朝刊 評者: 中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長) |
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紹介
小惑星リュウグウに着陸し、試料の入ったカプセルを地球にもたらした探査機「はやぶさ2」。リュウグウの石は、実に様々なことを語ってくれる。この小惑星と太陽系の歴史。海や生命の材料は地球の外にありえたのか。採取装置の開発を担当し、持ち帰られた試料の初期分析を統括した著者が、リュウグウ試料分析の成果を語る。
目次
はじめに
1 なぜ、地球の外へ
はじまりは月の石
太陽・彗星から持ち帰る
「はやぶさ」、小惑星に挑戦
サンプルは雄弁
同位体が語ること
ちょうどよく中途半端
2 「はやぶさ」から「はやぶさ2」へ
小さいことはいいことだ
隕石から知る太陽系
炭素質コンドライト
隕石の故郷はどこか?
わからないから、取りに行く
目的地を決める
石とり係になる
旅立ったサンプラー
3 リュウグウへ到達、そして帰還
「そろばん玉」の理由
水の痕跡
タッチダウンに向けて
発射された弾丸
人工クレーター、そして2回目の成功
舞い上がった花吹雪
カプセルを出迎える
何かが入っている!
真っ黒な粒子
ありふれた石
4 生まれたての太陽系からの声──リュウグウの石を分析する
太陽を固めたような隕石
リュウグウも太陽の石
水との反応の記憶
リュウグウ城は温泉の中?
液体の水の中で
残っていた温泉水
先輩は方解石
磁性鉱物ジッコさん
残っていた磁場
キャスティングボート
生き残った塵
無視のできない第三勢力
ガスを持ち帰る
ガスを逃がさない!
気体は期待どおりに
石の中の気体も語る
宇宙風化
見た目が変わる理由
リュウグウも風化する?
リュウグウがまとうヴェール
コラム◎弾丸発射の証拠
コラム◎おまけのQ粒子
5 生命の材料はどこから──リュウグウの有機物を追う
生命の起源と「はやぶさ2」
リュウグウスープの味は?
宇宙からのアミノ酸
自然はときに間違える
ビタミンと生命
リュウグウにも核酸塩基とビタミン
生命のもとは宇宙で準備?
星のゆりかご
分子雲の記憶──固体有機物も語る
リュウグウのケロジェン
窒素を失った?
ほどくと生命の材料に?
エピローグ──リュウグウと太陽系の46億年
太陽系の原点
遠方からの旅人
生命材料の準備
リュウグウの営みはつづく
「はじまり」の理解のはじまり
おわりに
図版引用元一覧
上記内容は本書刊行時のものです。