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比翼の象徴 明仁・美智子伝 井上 亮(著/文) - 岩波書店
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比翼の象徴 明仁・美智子伝 (ヒヨクノショウチョウ アキヒトミチコデン) 巻次:中巻 大衆の天皇制 (タイシュウノテンノウセイ)

歴史・地理
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発行:岩波書店
四六判
縦188mm 横129mm 厚さ34mm
重さ 582g
510ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-00-024556-2   COPY
ISBN 13
9784000245562   COPY
ISBN 10h
4-00-024556-2   COPY
ISBN 10
4000245562   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C0023  
0:一般 0:単行本 23:伝記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年9月25日
書店発売日
登録日
2024年8月7日
最終更新日
2024年9月20日
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書評掲載情報

2025-02-08 朝日新聞  朝刊
評者: 御厨貴(東京大学名誉教授・政治学)
2025-01-11 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 平山周吉(雑文家)
2025-01-11 日本経済新聞  朝刊
2024-12-14 毎日新聞  朝刊
評者: 加藤陽子(東京大学教授・日本近代史)
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紹介

正田美智子と運命的な出会いを果たした皇太子。「世紀の結婚」に国民は沸き、「ミッチーブーム」を巻き起こす。しかし、それは「古き天皇制こそ本道」と考える旧勢力の反発を招くものだった。彼らの怒りを一身に向けられた美智子妃は精神的に追い詰められ、消耗するが、美智子妃の存在はやがて皇室のあり方に変化をもたらしていく。

目次

第6章 人生最大のカケ
〈昭和29年〉
 『ジョージ五世伝』による象徴学 
〈昭和30年〉
 「虫くいのリンゴではない」
 「ミチコさん」に振られる 
〈昭和31年〉
 民主主義下のお妃選考と『孤独の人』
 「一生、結婚できないのかもしれない」 
〈昭和32年〉
 敬愛され、気品あふれるプレジデント
 八月十九日の軽井沢会テニスコート
 「正田さんも呼んであげてほしい」 
〈昭和33年〉
 正田美智子をお妃の第一候補に
 選考を難航させた戦後社会の「自由」
 小泉の申し入れに動揺する正田家
 美智子、欧州への逃避行
 「皇太子さまと結婚する意思などまったくございません」
 連夜の電話攻勢
 美智子に決意させた明仁皇太子の言葉
 「思いやりの深い人に助けてもらいたい」
 良子皇后らの反発
 「とてもご誠実で、ご立派で」
 国民が歓喜した「美しい革命」
 反対勢力の本陣「常磐会」
 ミッチー・ブーム

第7章 世紀の結婚と新たな皇室
〈昭和34年〉
 「虚飾はいらない」
 国会で追及された恋愛結婚
 大衆天皇制――戦後民主主義と新憲法の象徴
 「ボクは彼女を好きになって結婚するんです」
 「いのちの旅」と「こころに開きたる窓」
 ご成婚パレード――日本メディア史最大級のイベント
 皇太子をしのぐ美智子妃人気
 「贔屓の引き倒し」のマスコミ報道
 早かった懐妊と旧習・乳人制度の廃止 
〈昭和35年〉
 早産の危機乗り越え、徳仁親王誕生
 窓越しの写真撮影、いわれなき批判
 「八方ふさがりのような気持」
 過酷な米国訪問
 消耗する美智子妃 
〈昭和36年〉
 『風流夢譚』事件
 「でんでんむしのかなしみ」
 事実無根の「聖書事件」 
〈昭和37年〉
 アジア三カ国の旅での皇太子の異変
 地方の勤労青年男女との懇談
 美智子妃のプライバシー問題
 アジアでの戦争に向き合うフィリピンの旅

第8章 美智子妃のかなしみ
〈昭和38年〉
 精神的な疲労と流産
 沖縄・豆記者との出会い
 人生最大の危機、長い療養の日々
 奥日光で二人だけで過ごす 
〈昭和39年〉
 浩宮のための学習院幼稚園
 義宮の結婚と守旧派の快哉
 「東洋の魔女」の金メダルに涙した人間的姿
 パラリンピックと障害者スポーツへの伴走 
〈昭和40年〉
 前代未聞、週刊誌での〝反論〟
 神谷美恵子との心の交流
 「兄は自由に、弟は窮屈に」 
〈昭和41年〉
 小泉信三死去、「耳に浮かびぬありし日の声」
 私生活のクローズアップ、「遊んでる」との誤解 
〈昭和42年〉
 南米の旅、熱狂的歓迎
 「日本人」として夫妻を迎えたブラジル日系人 
〈昭和43年〉
 奄美で初めて訪れたハンセン病療養所
 浜名湖の水辺に蛍追ひし思ほゆ 
〈昭和44年〉
 さし始めた光、「花びらのごと吾子は眠りて」
 庶民と密着、「皇族の概念を変えるもの」
 公害問題に対する〝警告的影響〟

第9章 沖縄への思い
〈昭和45年〉
 大阪万博会場を巡る
 「三島由紀夫さんの話は聞かない」 
〈昭和46
年〉
 批判された手つなぎスケート
 さらにひたぬれて君ら逝き給ひしか
 戦争責任の認識ギャップ 
〈昭和47年〉
 沖縄本土復帰、「傷つきしものあまりに多く」
 天皇は本来政治から中立、明治は例外 
〈昭和48年〉
 天皇と皇太子の〝政治的発言〟で波紋
 左右からの「威厳がない」批判 
〈昭和49年〉
 「天皇は庶民大衆に近づいて、その中にとけ込んでもらいたい」
 もう一度かみしめたい「平和国家、文化国家」 
〈昭和50年〉
 支援物資とともにバングラデシュへ
 「皇太子訪問は沖縄県民に対する踏み絵である」
 火炎瓶事件、「一時の行為や言葉であがなえるものではなく」
 だんじょかれよしの歌声の響
 戦争発言、裕仁天皇の蹉跌 
〈昭和51年〉
 「あなたは皇太子の何を知っているか」
 沖縄の傷みを自らの傷みに
 皇太子=パ・リーグ論

第10章 大いなる助走
〈昭和52年〉
 膝をつくスタイルの定着
 良子皇后の腰椎骨折、認知症の進行
 英詩朗読会で読んだ南吉の詩 
〈昭和53年〉
 五島美代子が伝えた詩魂
 「天皇は古い時代から象徴的存在」
 「当方、弱冠18歳、学生の身分」 
〈昭和54年〉
 「皇室は祈りでありたい」
 東欧・社会主義国で成し遂げた友好親善 
〈昭和55年〉
 浩宮成年「音さやに懸緒截られし」
 ロンドン・リンネ協会の外国会員に 
〈昭和56年〉
 外交カードとして酷使される危うさ
 記憶しなければならない四つの日
 「あらゆる人々の人格が尊重される社会を」 
〈昭和57年〉
 ヒゲの殿下の〝反乱〟と皇族の存在意義
 健康を取り戻した美智子妃 
〈昭和58年〉
 黒木東宮侍従長の急死
 アフリカの旅と浩宮の英国留学
 裕仁天皇、幻の沖縄訪問計画
 結婚して初めて味わった「心の安らぎ」 
〈昭和59年〉
 「浩宮妃は旧華族からが絶対条件」
 「努力賞」と「感謝状」
 魚類学者・明仁皇太子の活躍

第11章 去りゆく昭和
〈昭和60年〉
 政治・経済効果を期待される「皇室外交」
 「開かれた」北欧王室をめぐる旅
 帰国した浩宮の警備批判 
〈昭和61年〉
 消えた皇太子夫妻の訪韓
 礼宮のプロポーズ
 満州開拓団への思い
 三原山噴火、被災者の前で膝をつき 
〈昭和62年〉
 裕仁天皇、誕生日に嘔吐
 天皇の手術で皇太子が国事行為臨時代行
 天皇の名代としての沖縄国体出席
 「浩宮妃」候補に浮上した小和田雅子 
〈昭和63年〉
 「浩宮の結婚が一番心配」
 A級戦犯合祀で靖国に参拝せず、「それが私の心」
 四照花の花咲き満ちしとき母逝き給ふ
 天皇吐血、深夜に駆けつけた皇太子夫妻
 冷徹に進められたXデー準備
 長崎市長の「戦争責任」発言 
〈昭和64年〉
 ターミナル・ステージ(最終段階)

 注

著者プロフィール

井上 亮  (イノウエ マコト)  (著/文

井上 亮(いのうえ・まこと)
ジャーナリスト。1961年大阪府生まれ。全国紙記者として皇室、歴史問題などの分野を担当。元宮内庁長官・富田朝彦の「富田メモ」のスクープ報道で2006年度新聞協会賞を受賞。「歴史家の目を併せ持ったジャーナリスト」として、2022年度日本記者クラブ賞を受賞。
2024年4月に新聞社を退職。著書に『天皇と葬儀』(新潮選書)、『熱風の日本史』(日本経済新聞出版)、『昭和天皇は何と戦っていたのか』(小学館)、『天皇の戦争宝庫』(ちくま新書)、『象徴天皇の旅』(平凡社新書)など。

上記内容は本書刊行時のものです。