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夫婦間における愛の適温 向坂 くじら(著) - 百万年書房
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夫婦間における愛の適温 (フウフカン ニ オケル アイ ノ テキオン)

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発行:百万年書房
四六変形判
縦118mm 横188mm 厚さ13mm
重さ 200g
204ページ
価格 1,700円+税
ISBN
978-4-910053-42-4   COPY
ISBN 13
9784910053424   COPY
ISBN 10h
4-910053-42-5   COPY
ISBN 10
4910053425   COPY
出版者記号
910053   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年8月8日
書店発売日
登録日
2023年6月22日
最終更新日
2025年2月3日
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書評掲載情報

2025-02-21 SAVVY
評者: 澄
2023-09-21 週刊文春  9月28日号
2023-08-26 東京新聞/中日新聞  朝刊
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重版情報

2刷 出来予定日: 2024-03-14
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紹介

「これが初めて書いた小説!?」誰もが驚く小説デビュー作『いなくなくならなくならないで』が、第171回芥川賞候補に。
現在最もメディアから注目を集める詩人・向坂くじら、初の散文集。


「まずもって、あの夫というやつは臆病すぎる。合理的であるということを隠れ蓑に、ただ予期せぬものの訪れを怖がっているだけ。なんだい、なんだい、びびりやがって。くされチキンがよ。だいたい、すべて計画通りの毎日なんてつまらないじゃないか。(中略)そのくされチキンがある日、なんの前触れもなく急須を一式買って帰ってきた」(本文より)

暮らしより大切なものがある人間は、いかにして暮らせばよいのだろうか?

目次

オッケー、愛情だけ受け取るね 

わたしはね、もう、これでいくのよ

おおむね、ね(笑) 

俺は論理的に話したいだけなんだけど、彼女はすぐ感情的になって

飢えなのです 

合理的に考えて、死んだほうがマシである 

わたしは、その顔あんまり好きじゃないな 

歌を歌っていましたか 

昼下がりが/部屋を/包んだ 

目のあわない距離 

「そっちでいくのかよ」 

ものをなくしつづけて生きている 

彼岸

笑う姿を見てて、うれしい 

ああ、また、わたしが間違っていたのだな

熱が出ると 

いちばんふつうの家のカレーが好きなんだよね 

うちではお手伝いひとつしなかったのにね 

あいをたいせつにね! 

ごめんね、ハイジニーナちゃん

関西弁で、しゃべってみたいわあ 

あんまり、遅くならずに帰ってこようね

なんでこんなところにいるんだっけ 

版元から一言

《読者からの感想》

●かなり稀に見るレベルのおもしろい文章。エッセイっていかに個別的なものを普遍的なものに広げて書くかみたいなものやと思ってるねんけど、これはすごかった。そんな細かい場面をそう表現するか、という感じ。

●読みながら線を引きたくなるエッセイ。めちゃおもしろかった。するすると読める語り口でありながら、読む者を立ち止まらせるポイントが随所にある。安易に読み流すのを躊躇わせてくる。

●こんなに愉快な夫婦愛の考察があるのか……。

●「好き」に飲み込まれそうになったり、それでも自分を観察対象として描写し続けたり、その揺らぎの手触りがとても良いエッセイ。

●警戒していても生活から染み出す美しさが、たやすく闘う足を引き止める。最後の章『春』が特にもう……私はこういうエッセイに本当に弱い。

●「結婚して二年になるが、遊びで愛をやっているわけではない。」(p18)夫や、夫の家族。自分の母親や、時には自分の身体と、微妙にズレたり重なったりしながら、ちょうど良い"適温"を探す生活の冒険。めちゃくちゃ良いです✨

●ものすごくおもしろくてどうしても感想を上手に言えない。きれいな文章が読めてうれしい気持ち。「困ったことに、暮らしというやつは、それでも、どうしても、美しくてしかたない。」

●向坂さんらしい、鋭利で怜悧な言葉で貫かれた、夫と自身の観察日記だった。ブログの頃のような破壊的な怒りから、静かに突き刺すような筆致に変わったと感じた。でも、どちらの文章も好ましく思う。『違国日記』の槙生ちゃんのことを思い出した。

著者プロフィール

向坂 くじら  (サキサカ クジラ)  (

詩人、国語教室ことぱ舎代表。Gt.クマガイユウヤとのユニット「Anti-Trench」で朗読を担当。第一詩集『とても小さな理解のための』(しろねこ社)。一九九四年生まれ、埼玉県在住。

上記内容は本書刊行時のものです。