書店員向け情報 HELP
出版者情報
東京オリンピックはどう観られたか
マスメディアの報道とソーシャルメディアの声
- 初版年月日
- 2024年1月31日
- 書店発売日
- 2024年1月30日
- 登録日
- 2023年12月12日
- 最終更新日
- 2024年1月12日
書評掲載情報
2024-07-13 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 玉木正之(スポーツ文化評論家) |
MORE | |
LESS |
紹介
一年の延期を経て開催された東京オリンピックはマスメディアでどのように報道され、ソーシャルメディアではどんな反応があったのか。本書はオリンピックというメディア経験の変化を跡づけ、メディア・イベントとしての意味を問いなおす。
目次
はじめに
序 章 ソーシャルメディア時代の「オリンピック経験」と「世論」(伊藤 守)
1 オリンピックとメディア
2 二つの主要なリサーチ・クエッション
3 先行研究の位置づけと調査に際して考慮した諸点
4 世論をどう考えるか
5 本書の構成
第Ⅰ部 オリンピック開催をめぐる世論の変化とメディア接触行動
第1章 開催の賛否にゆれる世論(伊藤 守)
1 二〇二〇年における開催に関する賛否の動向
2 二〇二一年時点での開催に関する世論の動向
第2章 オリンピックのニュース経験――大学生のケーススタディ(土橋臣吾)
1 二つの東京オリンピックとメディア
2 ニュース接触を捉える
3 オリンピックの受け止め方
4 メディア横断的な把握へ向けて
第Ⅱ部 オールドメディアと〈五輪神話〉
第3章 オリンピック報道の「神話」とその揺らぎ――新聞報道を中心に(伊藤 守)
1 オリンピック開催をめぐるメディアの対応
2 「復興五輪」とメディア報道――二〇一九年
3 「復興五輪」から「コロナに打ち克った証」へ――二〇二〇年
4 「再延期」「中止」を求める世論が八割――二〇二一年
5 オリンピック報道をめぐる新聞の自立性とスポーツ・ジャーナリズム
第4章 テレビ的「神話」に飲み込まれるニュース番組――開会式前後の争点連関に着目して(田中 瑛)
1 テレビは「世論」を形成したか
2 公/私を往還する争点連関
3 「真正性」をめぐる闘争としての東京オリンピック報道
4 テレビが生み出した「神話」を解体するために
第Ⅲ部 ニュースサイトとソーシャルメディア上の言説
第5章 オリンピックと「怒り」のプラットフォーム――Yahoo!ニュースに着目して(有元 健)
1 オリンピック/メディア/情動
2 新たなメディア環境におけるニュースの選択と消費
3 日本におけるネットニュースの普及とYahoo!ニュースの特徴
4 調査の概要
5 調査結果
6 Yahoo!ニュースにおける情動のコミュニケーション
第6章 SNSにみる情動的なネットワーク形成――「森発言」問題となでしこジャパンバッシングを事例に(加藤穂香)
1 Twitter上でネットワーク化するユーザー
2 「森発言」をめぐるTwitter上の情動的なネットワーク形成
3 「なでしこジャパン」をめぐるTwitter上の情動的なネットワーク形成
4 情動的なネットワーク形成における分断と課題
第Ⅳ部 アスリート政策とメディア・スポーツの生態系
第7章 スポーツ立国に向けた政策展開とアスリート(清水 諭)
1 東京の歴史的課題と臨海副都心開発計画
2 スポーツ立国論政策の展開
3 二つの事案の生起とコーチングの改善に向けた施策
4 スポーツ・インテグリティに係る施策の整備
5 分断されるアスリート
6 分断される社会、分断されるアスリート
第8章 オリンピック・リアリズムとアスリートの政治――「ソーシャルなアスリート」がつくる新しいメディア生態系(山本敦久)
1 オリンピック・リアリズム
2 略奪するオリンピック
3 オリンピック・リアリズムを解体するアスリート
4 オリンピックに雪崩れ込む「ソーシャルなアスリート」
コラム
東京2020における「文春砲」のレトリック(堀口 剛)
しょぼいよね 東京五輪2020+1の現地生態系観察記/フィールドノート(高原太一)
メディアに現れるアスリートと元アスリート(小石川 聖)
おわりに
資料
索引
上記内容は本書刊行時のものです。