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出版者情報
世界目録をつくろうとした男
奇才ポール・オトレと情報化時代の誕生
- 初版年月日
- 2024年6月3日
- 書店発売日
- 2024年6月5日
- 登録日
- 2024年4月25日
- 最終更新日
- 2024年5月27日
書評掲載情報
2024-07-13 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 山本貴光(ゲーム作家) |
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紹介
世界書誌、国際十進分類法、世界宮殿、
そして「ムンダネウム」。
知識ネットワークによる世界平和の実現に挑み、情報学の土台を築いた型破りな奇才の生涯。
20世紀初頭、人類のあらゆる知識を収集して分類し、だれもが利用できるようにするという壮大な夢に取り組んだベルギーの起業家、平和活動家ポール・オトレ(1868-1944)。
国家主義が台頭するこの時代、オトレが同志アンリ・ラ・フォンテーヌと共にめざしたのは、世界的知識ネットワークによって世界をひとつにする、というヴィジョンの実現だった。
オトレたちは、世界中の出版物の情報を索引カードを用いて収集する巨大目録「世界書誌」の編纂に着手し、「国際十進分類法」を考案する。さらに、言葉や図、写真、映像やものなどあらゆる「ドキュメント」を収集・保管・編纂するための国際センター「世界宮殿」も具現化した。第一次大戦の後には、国際政府の拠点とすべく、国際図書館、大学、博物館、会議場、展示場をそなえた「世界都市(ムンダネウム)」を計画し、建築家ル・コルビュジエと協働を始める――。
同時代人M. デューイ、P. ゲデス、O. ノイラート、 H. G. ウェルズといった知のイノベーターたちとも交流し、最後に、一台の機械的集合頭脳として「ムンダネウム」を夢想し生涯を閉じたオトレは、インターネット時代の予見者であり、そしてまた未来を指し示す過去からの使者でもある。
時代を超越する型破りな理想主義者の人生と業績を紹介する、初の本格的評伝。
目次
はじめに
第1章 バベルの図書館
第2章 迷宮の夢
第3章 ベル・エポック
第4章 マイクロフィルムの本
第5章 インデックス博物館
第6章 空中の楼閣
第7章 失われた希望と新たな希望
第8章 ムンダネウム
第9章 集合頭脳
第10章 輝く図書館
第11章 銀河間ネットワーク
第12章 流れに乗る
おわりに
謝辞
解説(根本彰)
注
参考文献
索引
上記内容は本書刊行時のものです。