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「喜劇」の誕生
評伝・曾我廼家五郎
発行:白水社
四六判
280ページ
定価
4,500円+税
- 書店発売日
- 2024年4月1日
- 登録日
- 2024年2月1日
- 最終更新日
- 2024年4月9日
書評掲載情報
2024-06-22 |
朝日新聞
朝刊 評者: 保阪正康(ノンフィクション作家) |
2024-06-15 |
毎日新聞
朝刊 評者: 渡辺保(演劇評論家) |
2024-06-08 | 日本経済新聞 朝刊 |
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紹介
〈教養を高める文化活動としての「観劇」ではなく、日常生活の憂さを忘れる娯楽としての「芝居見物」を好んだ人の多かった時代、五郎劇は歌舞伎とならんで格別の楽しみを与えてくれる存在だった。だが名実ともに「喜劇王」だった五郎の芝居を今覚えている人はほとんどいない。〉(「序章 肖像画の五郎─演劇近代化の諸問題」より)
松竹新喜劇の「伝統」を創った元祖・日本の喜劇王! 曾我廼家五郎(1877-1948)の初の本格評伝。
歌舞伎や俄をもとに、日本に「喜劇」という語を定着させ、明治・大正のモダニズム文化を駆け抜け、エノケンやロッパが登場してくる昭和初期まで唯一の日本の喜劇王として君臨した曾我廼家五郎は、なぜ忘れられてしまったか? 戦争の時代を経て喉頭ガンで亡くなるまでの人生と作品を、国立劇場所蔵品をはじめ浩瀚な資料とともに、当時の政治や社会の動きと関連づけながら跡づけてゆく。
最初は革新者、後年は伝統の体現者として歴史に名を残そうと格闘するさまが明らかに! 文化的正当性をめぐる、「泣き笑い」の日本近代史。図版多数収録。喜劇関連年表・索引つき。
目次
凡例
序章 肖像画の五郎──演劇近代化の諸問題
第一章 「喜劇」の誕生──一八七七~一九〇四年
第二章 「喜劇」の普及──一九〇五~一九一四年
第三章 「喜劇」の改造──一九一五~一九二九年
第四章 「喜劇」の変質──一九三〇~一九四五年
第五章 「喜劇」の終焉──一九四五~一九五五年
あとがき
附録曾我廼家五郎関連喜劇年表
重要人名索引
上記内容は本書刊行時のものです。