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彗星の孤独 寺尾 紗穂(著) - スタンド・ブックス
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彗星の孤独 (スイセイノコドク)

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四六判
縦192mm 横133mm 厚さ20mm
重さ 321g
320ページ
仮フランス装
価格 2,100円+税
ISBN
978-4-909048-04-2   COPY
ISBN 13
9784909048042   COPY
ISBN 10h
4-909048-04-9   COPY
ISBN 10
4909048049   COPY
出版者記号
909048   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年8月6日
最終更新日
2024年3月29日
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書評掲載情報

2019-02-01 みすず  2019年1・2月合併号
評者: 読書アンケート特集・辻山良雄さん(本屋Title)
2019-01-25 暮しの手帖  2019年2-3月号
評者: 武田砂鉄さん連載「今日拾った言葉たち」
2019-01-25 暮しの手帖  2019年2-3月号
評者: 編集部員・島崎奈央さん
2018-12-29 朝日新聞  朝刊
2018-12-23 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: いとうせいこう(作家、マルチクリエーター)
2018-12-06 ダ・ヴィンチ  2019年1月号
評者: 辻山良雄氏(本屋Title)
2018-12-02 北海道新聞
2018-11-29 毎日新聞    夕刊
評者: 「人模様」インタビュー・父の思い出もエッセー集に (鈴木英生) 
2018-11-18 サンデー毎日    2018年11月18日号
評者: 武田砂鉄
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重版情報

3刷 出来予定日: 2023-05-15
2刷 出来予定日: 2019-12-21
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紹介

私も父も彗星だったのかもしれない。暗い宇宙の中、それぞれの軌道を旅する涙もろい存在。ふたつの軌道はぐるっと回って、最後の最後でようやく少しだけ交わった。そんな気がした。――「二つの彗星」


「遠くて遠い」父、娘たちのぬくもり、もう会えない人と風景。ひとりの人間として、母として、女として切実に生きる日常を、世界を、愛おしく、 時には怒りにも似た決意を持って綴る。闇から明かりさす世界に向かう、光のような言葉。

亡父・寺尾次郎(字幕翻訳家)について書き、大きな反響を呼んだ「二つの彗星」をはじめ、新聞、雑誌、ウェブ、これまで様々な媒体で書いた文章の他に、大幅に書き下ろしを追加。唯一無二の音楽家・文筆家による待望のエッセイ集。

目次

Ⅰ 
残照
愛し、日々
御身
風はびゅうびゅう
青い夜のさよなら
楕円の夢
たよりないもののために


あれが恋だったとは思わない
ある一日の話
カラスの話
ダンゴムシの話
ぶらぶらしているおじさんたちの話
インコの話
帰ったら犬がいた話
呵責
丼のあたたかさ


Zinesterの夜
FMヨコハマに行った日のこと
河童は死んでいない
原発と私
犀の角
せめて鳳仙花の種をもう一粒
「言葉以前」の人々のように


高知 心の調律師
長野 無言館
高知 ちょうちょう
東京 来てみりゃ八丈は情け島
沖縄 軍用地ローン
高知 カフェパウリスタ
パラオ ジャングルの防空壕
熊本 日本の中の異国
高知 批判された南米移住
富山 姥石探索
山形 ボインの神様
福島 フクロウ信仰
宮城 石神さま
広島 言葉はいらない
高知 戦中の上林暁
千葉 なんの場所かわからない場所
鳥取 私の神様
大阪 安藤さんの部屋
宮崎 戦争と銃剣道
高知 ネオニコチノイド
東京 野口英世の顔
兵庫 手におえないもの
埼玉 ビワと雀
長野 夭折者の音楽
福岡 先入観と現場
広島 原爆孤児を助けたヤクザ
岐阜 風の神様
北海道 旭川のパラオ
愛媛 主張と主張の間をぬう
高知 ハンガーとハレルヤ
宮城 芭蕉の見た燈籠
京都 密やかに学ぶ
沖縄 和して同ぜず
長野 程度の問題
千葉 変革は静かに進む
ひとりの祈り


二つの彗星 ーー父・寺尾次郎の死に寄せて

長いあとがき

前書きなど

初出一覧
■ Ⅰ
残照「残照」 ミディ文庫(タワーレコード『残照』特典)/2010年6月23日
愛し、日々 書き下ろし
御身 書き下ろし
風はびゅうびゅう 書き下ろし
青い夜のさよなら 「青い夜のサヨナラ」ミディ文庫(タワーレコード『青い夜のさよなら』特典)/2012年6月6日
楕円の夢 書き下ろし
たよりないものために 書き下ろし
■ Ⅱ
あれが恋だったとは思わない「季刊 真夜中」リトルモア/NO.6 2006 Early Autumn/2009年7月22日
ある一日の話 書き下ろし
カラスの話「文學界」文藝春秋/2013年10月号/2013年9月6日
ダンゴムシの話 文 寺尾紗穂・絵 松井一平「おきば」私家版/2013年夏
ぶらぶらしているおじさんたちの話 文 寺尾紗穂/絵 松井一平「おきば2」私家版/2013年冬
インコの話「クイック・ジャパン」太田出版/ vol.131/2017年5月7日
帰ったら犬がいた話 書き下ろし
呵責 書き下ろし
丼のあたたかさ「暮しの手帖」暮しの手帖社・第4世紀80号・2016年2 ‐ 3月号/2016年1月
25日
■ Ⅲ
Zinesterの夜「ブログ」寺尾紗穂オフィシャルウェブサイト/2013年12月3日
FMヨコハマに行った日のこと「ブログ」寺尾紗穂オフィシャルウェブサイト/2013年10月8日
河童は死んでいない「北と南」河内卓/Vol.4/2015年5月10日
原発と私「季刊 真夜中」リトルモア/NO.13 2011 Early Summer /2011年4月22日
犀の角「ブログ」寺尾紗穂オフィシャルウェブサイト/2013年3月5日
せめて鳳仙花の種を一粒「ブログ」寺尾紗穂オフィシャルウェブサイト/2014年8月11日
「言葉以前」の人々のように「すばる」集英社/ 2016年1月号/ 2015年12月7日、日本文藝家協会編「ベスト・エッセイ2017」光村図書出版/ 2017 年6 月25 日
■ Ⅳ
高知 心の調律師「高知新聞」2016年1月13日朝刊
長野 無言館「高知新聞」2016年2月10日朝刊
高知 ちょうちょう「高知新聞」2016年2月24日朝刊
八丈 東京 来てみりゃ八丈は情け島「高知新聞」2016年3月23日朝刊
沖縄 軍用地ローン「高知新聞」2016年4月13日朝刊
高知 カフェ パウリスタ「高知新聞」2016年5月11日朝刊
パラオ ジャングルの防空壕 「高知新聞」2016年6月8日朝刊
熊本 日本の中の異国「高知新聞」2016年5月25日朝刊
高知 批判された南米移住「高知新聞」2016年6月22日朝刊
富山 姥石探索「高知新聞」2016年7月13日朝刊
宮城 石神さま「高知新聞」2016年7月27日朝刊
福島 フクロウ信仰「高知新聞」2016年9月14日朝刊
宮城 石神さま「高知新聞」2016年9月28日朝刊
広島 言葉はいらない「高知新聞」2016年11月23日朝刊
高知 戦中の上林暁「高知新聞」2016年12月28日朝刊
千葉 なんの場所かわからない場所「高知新聞」2016年1月25日朝刊
鳥取 私の神様「高知新聞」2017年2月22日朝刊
大阪 安藤さんの部屋「高知新聞」2017年3月8日朝刊
宮崎 戦争と銃剣道「高知新聞」2017年4月26日朝刊
高知 ネオニコチノイド「高知新聞」2017年5月24日朝刊
東京 野口英世の顔「高知新聞」2017年6月14日朝刊
兵庫 手におえないもの「高知新聞」2017年6月28日朝刊
埼玉 ビワと雀「高知新聞」2017年7月26日朝刊
長野 夭折者の音楽「高知新聞」2017年8月9日朝刊
福岡 先入観と現場「高知新聞」2017年8月23日朝刊
広島 原爆孤児を助けたヤクザ「高知新聞」017年9月27日朝刊
岐阜 風の神様「高知新聞」2017年10月11日朝刊
北海道 旭川のパラオ「高知新聞」2017年11月8日朝刊
愛媛 主張と主張の間をぬう「高知新聞」2017年11月22日朝刊
高知 ハンガーとハレルヤ「高知新聞」2017年12月13日朝刊
宮城 芭蕉の見た燈籠「高知新聞」2017年12月27日朝刊
京都 密やかに学ぶ「高知新聞」2018年1月10日朝刊
沖縄 和して同ぜず「高知新聞」2018年1月24日朝刊
長野 程度の問題「高知新聞」2018年2月14日朝刊
千葉 変革は静かに進む「高知新聞」2018年2月28日朝刊
ひとりの祈り「ブログ」寺尾紗穂オフィシャルウェブサイト・2017年8月15日

■ Ⅴ
二つの彗星―父・寺尾次郎の死に寄せて「新潮」新潮社/2018年8月号/2018年7月6日


*Ⅳ章に掲載しております高知新聞「時には旅に」は、現在も連載中です。


■ 引用曲
「最北端」(作詞/作曲:Kenta Hamano)
「弟の墓」(作詞/作曲:友部正人)
「CHANGE」(作詞/作曲:高野寛)
「こんばんはお月さん」(作詞/作曲:加川良)
「Glory Hallelujah」(作詞/作曲:西岡恭蔵)
「ねえ、彗星」(作詞/作曲:寺尾紗穂)
「虹が出たなら」(作詞/作曲:宮沢和文)

■ 引用文献
アーサー・ケストラー『ヨハネス・ケプラー 近代宇宙観の夜明け』(小尾信彌、木村博 訳)ちくま学芸文庫
尾崎翠『尾崎翠 集成 上』(中野翠 編)ちくま文庫
花田清輝『復興期の精神』講談社文芸文庫
花田清輝『鳥獣戯話・小説平家』講談社文芸文庫
小松和彦『異人論―民族社会の心性』ちくま学芸文庫
芥川龍之介『河童 他二篇』岩波文庫
シルリ・ギルバート『ホロコーストの音楽 ゲットーと収容所の生』(二階宗人 訳)みすず書房
樋口健二『闇に消される原爆被爆者[増補新版]』八月書房
堀江邦夫『原発ジプシー[増補改訂版]―被曝下請け労働者の記録』現代書館
樋口健二『原発1973~1995 樋口健二写真集』三一書房
エドワード・ファウラー『山谷ブルース』(川島めぐみ 訳)洋泉社
鶴見俊輔『思い出袋』岩波新書
加藤直樹『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』ころから
寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』(小宮豊隆 編)岩波文庫
伊沢修二『洋楽事始 音楽取調成績申報書(東洋文庫)』平凡社
内藤千代子『惜春譜』牧民社
藤原義隆『移民の風土』北添謄写堂
上林暁『上林暁全集 十五』筑摩書房
日本幼稚園協会『幼児教育』日本幼稚園協会
ルドルフ・シュタイナー『いかにして人が高い世を知るにいたるか』(鈴木一博 訳)榛書房
平川克実『21世紀の楕円幻想論 その日暮らしの哲学』ミシマ社
ジェーン・スー『生きるとか死ぬとか父親とか』新潮社

版元から一言

音楽家として高い評価を受け、文筆家としても多数の著書、連載を持つ著者によるエッセイ集です。

2018年4月からは朝日新聞の書評委員もつとめています。

山下達郎や大貫妙子らが在籍したバンド「シュガー・ベイブ」の元ベーシストで、字幕翻訳家としてジャン=リュック・ゴダールやエリック・ロメールなど多数の映画字幕を手がけた父・寺尾次郎。今年6月のその死を受け、『新潮』2018年8月号に掲載した「二つの彗星ーー父・寺尾次郎の死に寄せて」を本書に収録。
映画監督の青山真治氏がTwitterで、「「新潮」最新号に、寺尾紗穂さんによる「二つの彗星」なる、父上・寺尾次郎氏追悼文。これ以上美しい文章は滅多に望めるものではない」と綴るなど、大きな反響がありました。

「『言葉以前』の人々のように」は日本文藝家協会編『ベスト・エッセイ 2017』にも選出されています。

新聞・雑誌・WEB等、これまで様々な媒体で書いた文章の他に、大幅に書き下ろしを追加しました。


【帯文】

丁寧に書くことは丁寧に生きること。(いとうせいこう)

親との関係、恋愛、恋愛以外の人間関係、出産、子育て。女が生きる、ということはそれだけで事故であり、病のようなものでもある。そしてまた、詩のように雄弁なものでもあるのだと思った。(鈴木涼美)

著者プロフィール

寺尾 紗穂  (テラオ サホ)  (

音楽家。文筆家。1981年11月7日東京生まれ。2007年ピアノ弾き語りによるアルバム『御身』が各方面で話題になり、坂本龍一や大貫妙子らから賛辞が寄せられる。ソロアルバム『愛し、日々』『御身』『風はびゅうびゅう』『愛の秘密』『残照』『青い夜のさよなら』『楕円の夢』『私の好きなわらべうた』『たよりないもののために』をリリース。並行して伊賀航、あだち麗三郎と結成したバンド「冬にわかれて」の始動、坂口恭平バンドにも参加。映画の主題歌提供、CM音楽制作やナレーション、エッセイやルポなど、活動は多岐にわたる。新聞、ウェブなどで連載を持ち、朝日新聞書評委員も務める。著書に『評伝 川島芳子』『愛し、日々』『原発労働者』『南洋と私』『あのころのパラオをさがして 日本統治下の南洋を生きた人々』、編著書に『音楽のまわり』がある。

上記内容は本書刊行時のものです。