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ドラ猫進化論 沼田 朗(著/文) - 三賢社
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ドラ猫進化論

発行:三賢社
四六判
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-908655-13-5
Cコード
C0095
一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2019年5月9日
最終更新日
2019年6月25日
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書評掲載情報

2019-08-17 西日本新聞  朝刊
2019-08-17 西日本新聞
2019-08-10 日本経済新聞  朝刊
2019-08-10 日本経済新聞  
2019-08-08 日刊ゲンダイ  
2019-08-04 北海道新聞  
2019-06-28 夕刊フジ

紹介

ふてぶてしく、したたかな、愛すべき生きざま。

変わりゆく暮らし、町並み、人情の隙をかいくぐり、
ドラたちはこの世をどう生き抜いてきたか。

ヨソサマの家に忍び込んでは食卓の魚を掠め取り、堂々と逃げ去る通称「ドラ猫」。変わりゆく人々の暮らしや街並みに、いったい彼らはどう適応してきたのだろう。貴重な愛玩動物として繫がれていた平安の世に始まり、ネズミ捕りを期待された江戸、昭和から、「癒し」の存在となった今日に至るまで。変幻自在に繰り広げられたサバイバルの歴史と戦略を、軽妙な筆致で綴る「ドラ猫賛歌」!

目次

《 目次 》

はじめに

ヒトはなぜ、ドラ猫に惹かれるのか
検索ワードは「お魚くわえたドラ猫」
今でも猫は「狩り」をする
「昭和の街並み」は猫たちのパラダイス
「ドラ猫」のようにしたたかに

序章 「ドラ猫」総論

「道楽」のドラと「銅鑼」のドラ
ネズミの代わりに魚を盗む「道楽猫」
「ドラ猫」と「野良猫」の違い
「ドラ猫」と「化け猫」の関係
「化け猫モノ」転じて「萌」文化に
「この泥棒猫!」とは、女か猫か?
「猫あるある」はドラ化した「狩りの戦法」
初期の飼い猫は綱に繋がれていた

第一章 「肉食系巨大グループ」の頂点にのぼり詰めた猫

生きている他者をかっ食らうのが「肉食系」
すべては「恐竜滅亡」からはじまった
哺乳類は「小さかった」から生き延びた
ネコ目直系祖先、その名はミアキス
ミアキスは肉食獣脚類恐竜の魂の継承者
完成した猫の必殺必中のテクニック

第二章 「イエネコ」のはじまりはネズミとともに

ホモ・サピエンス(ヒト)誕生
人類のルーツは、旧石器時代の狼少年
文明の基礎となった、ヒトと馬との合体革命
ネズミは地球生命維持のための「ガイア装置」
農耕が呼び寄せた「怒涛のネズミ被害」
弥生時代生まれで今なお現役の「ネズミ返し」
ネズミを追って大繁栄したリビアヤマネコ
猫を海外裏デビューさせた「フェニキアの商人」
「赤レンガ倉庫」は猫の同期生
古代エジプトの猫は、今よりもっとデカかった
密輸品から一転、「船の守り神」となった猫
降ってわいた「魔女狩り」暗黒時代
ネズミと猫との大航海時代
巨大な街ネズミを産み出した「近代都市」の闇
ドブネズミ来襲は巨大地震の二次災害だった
古代エジプトにも「ネズミを捕らない猫」がいた

第三章 平安京の貴族はなぜ猫を繫いだのか

「日本猫」のルーツは何か
愛猫ブログの元祖『寛平御記(宇多天皇御記)』
一条天皇の側近に仕えた「殿上猫」
平安文学に見る「猫の繫がれシーン」
平安時代の猫は、気軽に手軽に繫がれた
猫綱=人のいうことを聞かない強情っぱり
何を危惧して「猫を繫ぐ」のか
平安貴族にあった「食入」の恐怖
猫を愛した「悪左府」藤原頼長
実は栄養失調で短命だった平安京の貴族
犬に食い殺される猫たち
平安京にこだまする、猫の叫びと犬の涙
日本人のアバウトな「犬・猫感覚」
古代エジプトの犬の神アヌビスのこと
日本の猫の立場を決めたのは一条天皇?
平安愛猫貴族の感性が、日本の猫心の原風景

第四章 猫はなぜ化けたのか

藤原定家が口火を切った怪猫の記録
「猫股」の基本設定者は吉田兼好
猫をよく知らない人が猫を悪者にした
荒ぶる犬たちの沈静と「猫股」の出現
当時の猫が「貴重」で「希少」であった本当の理由
葬送の変化が「猫股」を人前に呼び寄せた
「送り狼」とは、実は化け犬のことだった
死体を踊らせ、奪い去る「化け猫」
猫が再び「貴重品」に

第五章 ドラ猫のスタンダードは短尾の日本猫

ドラ猫を生み出した「生類憐れみの令」の反動
猫はネズミと鰹節のみに生きるにあらず
江戸時代、猫の多くは「地域猫」だった
江戸期を彩った、百花繚乱「ドラ猫文化」
落とし噺の傑作「猫の皿」
猫股ブームの影響で生まれた「短尾の日本猫」
尾の長い黒虎唐猫vs.短尾で三毛の日本猫
短尾で三毛斑の元祖、金沢文庫の「金沢猫」
長崎・出島の「尾曲がり尾短猫」
長崎猫とともに侵入した都市型巨大ネズミ
尾の短い「竹島猫」
狆にダイコクネズミ……江戸のペットブーム
「ネズミを育てる猫母」の大雑把なる母性本能
ドラ猫たちの明治維新

第六章 明治から平成へ~ニッポン猫陣地変遷史

猫お気に入りの居場所の条件
「昔の飼い猫たち」の居場所はどこだったのか
猫の居場所の定番第一号は竈の中
今はなき冬場の猫の定番陣地
引き戸を開けてはじまった「ドラ猫への第一歩」
ドラ猫活動の拠点は「床下空間」
猫は「踊り場ジャンプ移動」で高みを目指す
猫地図とは「高さ」と見つけたり――向田邦子
メソポタミア発祥の猫とレンガが奇跡の再会
ブロック塀は猫たちの「首都高環状線」
日本猫の黄金時代を彩った日本家屋の構成要素
塀なき街の懲りない面々
猫の居場所、最新トレンドは「水回り」
ドラ魂はハイジャンプに宿る

第七章 「太々しすぎるドラ猫」たちが未来を拓く

「駐車場アクビ猫」は正統派日本猫最後の一匹かも
ドラ猫の第二ステージは「癒しの達人」
摩訶不思議な「猫のハンカチ落とし現象」の謎
「広げた新聞に乗る猫」は日本だけ
今日もまた猫の奴めが「ぬしってる」
太々しいにもほどがある猫たち
続々と現れる「太々しすぎる新世代ドラ」たち
猫よりも小さな犬の出現
猫より巨大な「スーパーラット」が大出現
猫と狸の密やかなる交流
電線から下界を見下ろすハクビシン
ヌートリアのカワイイ戦略
「ニャァ!」はドラ猫の人間語
堕落なのか、進化なのか
「後期高齢ドラ」に導かれし悟りの世界

終章 人生に寄り添うドラ猫たち

「だったらもう飼わない」という選択
一人ひとりの人生に、そっと寄り添う猫
飼い猫の道を頑なに拒否したドラ猫
足下に舞い降りた黒い天使
「おくりびと」ならぬ「おくり猫」

あとがき

参考文献

著者プロフィール

沼田 朗  (ヌマタ ホガラ)  (著/文

1959年東京・板橋区生まれ。多摩芸術学園絵画科卒。犬について数多くの著書がある父・沼田陽一の影響で、幼い頃から犬や猫に囲まれて暮らし、培われた観察眼を生かして『ネコ「Cat」無用の雑学知識』『猫を喜ばせる本』、マンガ『はぐはぐ』(作画こなみかなた)などを上梓。『恐竜びっくり読本』などの著書もあり、恐竜からペット動物まで、生き物にまつわる知識は多岐にわたる。やがて生来のドラ魂に火がつき、ドラ猫観察の成果を結集したのが本書である。

上記内容は本書刊行時のものです。