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#社会保障、はじめました。 猪熊 律子(著) - SCICUS
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#社会保障、はじめました。 (シャカイホショウハジメマシタ)

社会一般
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発行:SCICUS
四六判
縦188mm 横130mm 厚さ19mm
重さ 330g
248ページ
並製
価格 2,025円+税
ISBN
978-4-86668-004-0   COPY
ISBN 13
9784866680040   COPY
ISBN 10h
4-86668-004-0   COPY
ISBN 10
4866680040   COPY
出版者記号
86668   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年6月
書店発売日
登録日
2018年4月16日
最終更新日
2018年6月1日
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書評掲載情報

2018-07-08 読売新聞  朝刊
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紹介

読んだ後、思わず議論したくなる。
高校生・大学生がポジティブに語ってみた、日本の未来!
#あなたも、社会保障、はじめませんか?

「公平とは何か?」
「お金持ちに年金を給付することは必要なのか?」
「『安心を得る』とはどういうことか?」・・・

実は「社会保障」は大変魅力的な語り合う「ネタ」の宝庫。
社会保障への不安や不信、世代間対立を煽るようなネタばかりではありません。
まずは社会保障の“根っこ”の部分について身近に考え、知って、自分たちで話をすることから始めてみませんか。

本書は、大きな2つのパートで構成されています。
読売新聞社編集委員猪熊律子氏(前社会保障部部長)が、日本の社会保障について「国民皆保険・皆年金」の歴史・背景を踏まえ、わかりやすく解説した社会保障の基礎知識編。
そして、若者たちの慧眼に長年社会保障畑を歩んできた同氏も驚いた、高校生・大学生による「社会保障の哲学カフェ」の臨場感たっぷりのレポート。
社会保障の“根っこ”の部分について、身近に考える方法がこの一冊に詰まっています。

社会保障教育に悩まれている現場の先生。
若者に何がわかるのかと議論をしてみたい方々。
社会保障を国民にどう「自分事」化させればいいのか分からない厚生労働省の方々、または各自治体の方々。
社会保障はすべての人に関わりますが、社会保障にかかわるすべての人たちに読んでいただきたい本です。

目次

本書は、左右どちらからも読み進めることができます。
右開きで読むと、若者たちが集まって社会保障について語り合った「社会保障の哲学カフェ」のノンフィクションレポート【高校生・大学生がポジティブに語ってみたら、】編。
左開きで読むと、読売新聞社編集委員 猪熊律子氏(前社会保障部部長)による、社会保障の基礎知識のレクチャー【立ちすくむ国を生き抜くために知りたかったので、】編となっています。

■【高校生・大学生がポジティブに語ってみたら、】編 目次

☆はじめに

●社会保障、はじめます。(漫画)

●社会保障の哲学カフェ、はじめました。
「社会保障の哲学カフェ」について ~社会保障を哲学的に考える試み
進め方 ~今回の例~ / 今回議論したテーマ

議論、はじめました。
・グループ1 お金持ちに年金を給付することは必要なのか
哲学カフェノート ~あなたも考えてみませんか1

・グループ2 「健康ゴールド免許」制度はうまくいくのか
哲学カフェノート ~あなたも考えてみませんか2

・グループ3 「公平」とは何か ~社会保障と損得勘定~
哲学カフェノート ~あなたも考えてみませんか3

僕らの社会保障(漫画)

●社会保障の哲学カフェのすすめ
・社会保障の議論は楽しい!
そもそも、「哲学カフェ」ってなに?
社会保障を楽しくまじめに考えるための「しかけ」
・「社会保障の哲学カフェ」に参加した学生の声(一部)
・基本のルールはたった2つ
・社会保障を楽しく「哲学する」ために
・ファシリテーター・メンターの存在
・「社会保障の哲学カフェ」を開いてみよう
どんなテーマで話せばいいの? / 人を集めるには? /
場所は? / 必要な設備、用意するものは? / 時間は?
・実際に計画を立ててみよう

●社会保障、もっと知りたい!

☆ご協力いただいた皆さま


■【立ちすくむ国を生き抜くために知りたかったので、】編 目次

●第1章 社会保障の基礎知識
日本の社会保障の根幹―国民皆保険・皆年金

国民皆保険・皆年金は当たり前、は日本だけ?

社会保険の仕組み
1 社会保険とは
2 民間保険との違い
3 社会保険の財源
【コラム】社会保険が広まったわけ

社会保険にまつわるさまざまな問題
1 年金保険料の未納、日本だけ?
2 拠出記録はどこへ?

社会保険方式(社会保険)か、税方式(社会扶助)か

制度の成り立ちや制度への理解は国によって違う

どういう仕組みなら適切だろうか

●第2章 国民皆年金の歴史

日本の公的年金保険制度の始まり
1 戦争がもたらした社会保険(年金保険)の発展
2 制度存亡の危機を乗り越える

国民年金制度創設の背景
1 社会保障への国民の関心が高まる
2 国民年金制度創設を旗印に政党が競い合う
【コラム】当時から着目されていた高齢者問題

国民年金制度創設にあたっての議論
1 社会保険方式か税方式か
2 低所得者の対応
3 制度の対象者
4 保険料の設定

「国民皆年金」ついに実現
【コラム】国民皆年金達成時の「証言」

●第3章 国民皆保険の歴史

日本の公的医療保険制度の始まり
1 ドイツを参考に創設された被用者保険
2 農村にも医療を! ―国民健康保険の創設
3 戦争がもたらした社会保険(医療保険)の発展

制度の崩壊と戦後の立て直し
1 原則、市町村が運営
2 国民健康保険税(国保税)の創設
3 国の税金の投入

「国民皆保険」の声が高まっていった背景
1 医療格差の広がりが問題視される
2 国民皆保険構想が掲げられる

新・国民健康保険法の成立―「国民皆保険」実現に向けて
1 社会保険方式か税方式か
2 低所得者の対応
3 制度の対象者
4 保険料の設定
【コラム】保険料負担を巡る議論

●第4章 国民皆保険・皆年金の今とこれから

現在の公的医療保険制度
1 一時、老人医療費の自己負担は無料だった! !
2 膨らむ高齢者の医療費をどうするか

現在の公的年金保険制度
1 制度の大改正を経て現在の形へ
2 「2階建て」の仕組み

国民皆保険・皆年金の揺らぎ―その要因とは

雇用の不安定化がもたらす問題
1 働き方における格差
2 年金保険における格差
3 医療保険における格差
【コラム】被用者保険の適用拡大は進むか

少子高齢化の進行がもたらす問題

経済の低迷や財政状況がもたらす問題

国民皆年金・皆保険を守るために

☆あとがき

版元から一言

事前の出版マーケティング分析では、『有識者が不安を煽るネガティブな社会保障論』の方が売れ行きが見込めるという結果が出ていました。しかし、若者たちの言葉からは『ポジティブな社会保障論』しか引き出せませんでした。あれ?これじゃ売れないですか(泣)
若者たちの負担増というキーワードもよく聞くし、ネガティブな意見が大半だろう…そう思っていた予想を裏切り、単なる楽観主義ではなく、社会保障の“根っこ”の部分について知り、考え、自分たちの言葉で話をする若者たち。社会の現状を受け止め、自分たちの未来を分析する若者の姿に、この国は立ちすくんでなんかいないのだという勇気をもらいました。
このポジティブさを失っている多くの人に、読んでいただきたいです。
ネガティブな未来予想図はもう必要ありません。

著者プロフィール

猪熊 律子  (イノクマ リツコ)  (

読売新聞東京本社編集局編集委員。
1985年、読売新聞社に入社。地方部、生活情報部などを経て、2014年9月に社会保障部長、2017年9月から編集委員。専門は社会保障。
1998~99年、フルブライト奨学生兼読売新聞海外留学生として米国に留学。Stanford 大学のジャーナリスト向けプログラム「John S. Knight Journalism Fellowships at Stanford」修了。2009年、早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了。
好きな物はワイン、映画、旅、歌など。
著書に「社会保障のグランドデザイン―記者の眼でとらえた『生活保障』構築への新たな視点」(中央法規出版)など。

上記内容は本書刊行時のものです。