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モラルを育む〈理想〉の力
人はいかにして道徳的に生きられるのか
原書: The Power of Ideals: The Real Story of Moral Choice
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年11月20日
- 書店発売日
- 2020年12月3日
- 登録日
- 2020年9月29日
- 最終更新日
- 2020年12月2日
紹介
ゲーム理論や進化論,脳科学に偏重した最近の道徳性心理学は,「人間を希望のない存在」として捉えることに終始している。
こうした傾向に反し,本書は,アメリカ人女性として初めてノーベル平和賞を受賞したジェーン・アダムズ,黒人初の南アフリカ大統領のネルソン・マンデラ,第2代国連事務総長のダグ・ハマーショルドなど,6人の「モラル・リーダー」を取り上げ,道徳的に生きる上で重要な3つの美徳(誠実,謙虚,信仰/信条)を切り口に検証。
道徳的選択(モラル・コミットメント)という人間の能力をいきいきと浮かび上がらせる。
[原書]Damon, W. & Colby, A. (2015). THE POWER OF IDEALS: The Real Story of Moral Choice. Oxford University Press
●本書で取り上げるモラル・リーダー
ジェーン・アダムズ(米国女性初のノーベル平和賞受賞者)
ネルソン・マンデラ(南アフリカ第8代大統領)
ダグ・ハマーショルド(第2代国連事務総長)
アブラハム・ヨシュア・ヘッシェル(ユダヤ教神学者/公民権運動・反戦運動の指導者)
ディートリッヒ・ボンヘッファー(キリスト教神学者/反ナチ抵抗者)
エレノア・ルーズベルト(F.ルーズベルト大統領夫人)
【主な目次】
第一章 道徳性の新しい科学の誤った展開
第二章 能動的で理想を追求する,動機づけられた道徳的自己
第三章 完全なる道徳性心理学を目指して
第四章 誠実
第五章 謙虚さ
第六章 信じる心
第七章 道徳的真実への普遍的な探求
目次
日本語版によせて
謝辞
はじめに
第一章 道徳性の新しい科学の誤った展開
道徳性に関する新しい科学の科学的妥当性
道徳的形成に関する科学的研究の変化する伝統
第二章 能動的で理想を追求する、動機づけられた道徳的自己
ジェーン・アダムズ(Jane Addams)
ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)
ダグ・ハマーショルド(Dag Hammarskjold)
アブラハム・ヨシュア・ヘッシェル(Abraham Joshua Heschel)
ディートリッヒ・ボンヘッファー(Dietrich Bonhoeffer)
エレノア・ルーズベルト(Eleanor Roosevelt)
理想と道徳的生活、模範性と不完全さ、非凡さと平凡さ
第三章 完全なる道徳性心理学を目指して
遺伝によるもの――道徳的な成長の種
道徳的文化のすべて
文化と能動的な関わり
道徳的な理解
道徳的感情
道徳的動機づけ
道徳的キャラクターと美徳
第四章 誠実
なぜ人は誠実さに苦しむのか
6人の20世紀を代表するリーダーは、世界を変える道徳目標を成し遂げようとするために、いったい誠実さについてどれくらい重視していたのか
優れた判断力
決心
公共の義務としての真実
心を開くこと
真実は進化する
平凡な生活と卓越した生活における真実
第五章 謙虚さ
なぜ謙虚さについて学ぶのか
謙虚さの概念、矛盾と一致
6人の20世紀モラル・リーダーに見る謙虚さ
モラル・リーダーの謙虚さ
・道徳的理想としての謙虚さ
・自身を冷静に見る謙虚さ
・連帯意識という謙虚さ
・物質的簡素という謙虚さ
・自分の限界を認識する
・心の広さとしての謙虚さ
統合的な再定義
私たちにとっての謙虚さ
第六章 信じる心
6人のモラル・リーダーの信仰
信仰と誠実
スピリチュアルな体験
超越的実在と人間
道徳的指針としての宗教的テーマ
静穏、希望、そして勇気
信仰の要求
信仰の実践
謙虚さと真実によって和らげられた信仰
第七章 道徳的真実への普遍的な探求
文化的に多様なグローバルな時代における普遍的な規範の勝利
個人の主体、内省、そして能動的な道徳的選択
共有され、変化し、終わりのない道徳的真実を求めて
教育、人間の発達、道徳的真実
訳者あとがき
引用文献
人名事項/事項索引
上記内容は本書刊行時のものです。