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手作りの悲嘆 ロレイン・ヘツキ(著) - 北大路書房
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詳細画像 0

手作りの悲嘆 死別について語るとき〈私たち〉が語ること
原書: The Crafting of Grief: Constructing Aesthetic Responses to Loss

発行:北大路書房
A5判
336ページ
並製
定価 3,900円+税
ISBN
978-4-7628-3067-9
Cコード
C3011
専門 単行本 心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年5月20日
書店発売日
登録日
2019年3月12日
最終更新日
2019年5月17日
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書評掲載情報

2019-08-10 図書新聞    3411号
評者: 川島大輔 氏(中京大学心理学部准教授)

紹介

大切な人を亡くしたとき,
遺族は故人への自らの「とらわれ」を断たねばならないのか?
なぜ故人はしばしば置き去りにされるのか?

死があたり一面に散乱させた瓦礫の山にも,多くの人々が「大切な一瞬」を見つけることができる。痛みと喪失の瞬間に「美の瞬間」を見出すことができる。悲嘆の痛みをやり過ごす最も良い方法は,「既製のモデル」に従うことではなく,その人自身の反応を「手作り」することにある,というのが本書の信念である。社会構成主義とナラティヴ・セラピーの視点から,死の臨床における「治療的会話」の新たな枠組みを示す。

【主な目次】
第1章 悲嘆に美しさを求める
第2章 現実の勝利
第3章 リ・メンバリング
第4章 遺族になる
第5章 暗黙の意味を救う
第6章 死の政治学
第7章 伸びる時間
第8章 もろさを喜んで引き受ける――ダモクレスの贈り物
第9章 希望をもう一度

目次

 序文
 シリーズ監修者 はしがき

第1章 悲嘆に美しさを求める
 もっとも美しい決断
 本書の焦点
 クリティカルエッジ(批判的側面)
 自然経過としての悲嘆
 文化的視点
 ナラティヴの視点
 悲嘆経験を手作りする
 倫理的課題
 自己への関心
 「なる」こと
 エージェンシー
 権力連関
 質問すること

第2章 現実の勝利
 変化する会話
 フロイトと病としての悲嘆
 メラニー・クラインと対象関係論
 悲嘆のトラウマ
 悲嘆とアタッチメント
 正常の病理
 五段階モデル
 現代のグリーフ実践
 悲嘆作業の課題
 悲嘆の作業
 変化している潮流

第3章 リ・メンバリング
 メンバーシップ
 意味の構成
 記憶
 ポストモダン悲嘆心理学
 ナラティヴ・セラピーと悲嘆
 リ・メンバリング実践
 仮定法

第4章 遺族になる
 自殺,殺人,そしてアイデンティティのストーリー
 自殺と急死におけるエージェンシーの発見
 動詞の転換
 アイデンティティと厄介な関係

第5章 暗黙の意味を救う
 意味への転換
 意味と言説
 意味の再構成
 潜‐在
 ダブル・リスニング
 潜‐在を見分ける
 カウンセリングの会話例
 宝物を集める
 生命力を手作りする
 新たな意味
 ナラティヴの構築に聴衆を招き入れる

第6章 死の政治学
 治療的関係の政治学
 好奇心と尊重
 悲嘆に関する知識の政治学
 悲嘆の実践に影響を及ぼす社会的勢力
 兵士の死の政治学
 権利を奪われた悲嘆

第7章 伸びる時間
 クロノスとアイオーン
 死という出来事
 クロノスとは何か?
 アイオーンとは何か?
 アイオーンの時間的超越性
 美的センスを磨く
 実践への含意
 手作りの悲嘆

第8章 もろさを喜んで引き受ける――ダモクレスの贈り物
 関係性の贈り物
 遺産を遺す
 個性を伝える
 生きる力を育み,死に抵抗する
 世代間遺産
 クラブメンバーを増やす
 人生のもろさは美しさの母

第9章 希望をもう一度
 希望とは何か?
 悲嘆の手作りのための基礎的仮説
 美的アプローチ

 訳者あとがき
 文献
 索引

著者プロフィール

ロレイン・ヘツキ  (ヘツキ ロレイン)  (

■ ロレイン・へツキ(Lorraine Hedtke)
米国カリフォルニア州San Bernardinoにあるカリフォルニア州立大学カウンセリング学科教授。Vancouver School of Narrative Therapyのスタッフであり,Taos Instituteのメンバーでもある。米国及び諸外国にて死と死別についての教育に従事している。邦訳にはジョンとの共著『人生のリ・メンバリング』(金剛出版,2005)がある。

ジョン・ウィンズレイド  (ウィンズレイド ジョン)  (

■ ジョン・ウィンズレイド(John Winslade)
米国カリフォルニア州San Bernardinoにあるカリフォルニア州立大学カウンセリング学科教授。Taos Instituteのメンバーでもあり,ナラティヴ・カウンセリング及び葛藤解決に関する11冊の著作があり,6か国語に翻訳されている。邦訳にも『新しいスクールカウンセリング』(金剛出版,2001),『ナラティヴ・アプローチの理論から実践まで』(北大路書房,2008),『ナラティヴ・メディエーション』(北大路書房,2010),『話がこじれたときの会話術』(北大路書房,2014)がある。

小森 康永  (コモリ ヤスナガ)  (

小森康永(こもり・やすなが)
1985年 岐阜大学医学部卒業
現 在 愛知県がんセンター精神腫瘍科部長
〈主著・訳書〉
『ナラティヴ実践再訪』金剛出版 2008年
『バイオサイコソーシャルアプローチ』(共著)金剛出版 2014年
『ナラティブ・メディスン入門』遠見書房 2015年
『はじめよう! がんの家族教室』(編)日本評論社 2015年
M.ホワイト・D.エプストン『物語としての家族』金剛出版 1992/2017年

奥野 光  (オクノ ヒカル)  (

奥野 光(おくの・ひかる)
1997年 国際基督教大学教養学部卒業
2002年 名古屋大学大学院教育発達科学研究科単位取得
現 在 二松学舎大学学生相談室カウンセラー(臨床心理士)
〈主著・訳書〉
『セラピストの物語/物語のセラピスト』(共著)日本評論社 2003年
『ナラティヴ・プラクティス』現代のエスプリNo.433 (共著)至文堂 2003年
S. J.ウォーリン・S.ウォーリン『サバイバーと心の回復力』(共訳)金剛出版 2002年
M.ホワイト『ナラティヴ実践地図』(共訳)金剛出版 2009年
M.ホワイト『ナラティヴ・プラクティス』(共訳)金剛出版 2012年

ヘミ 和香  (ワカ ヘミ)  (

ヘミ和香(へみ・わか)
2001年 同志社大学文学部卒業
2004年 ピッツバーグ大学大学院ソーシャルワーク修士課程修了
2010年 神戸松蔭女子学院大学大学院文学研究科臨床心理学コース終了
現 在 長岡ヘルスケアセンター(臨床心理士)

上記内容は本書刊行時のものです。