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負債論
貨幣と暴力5000年
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2016年11月
- 書店発売日
- 2016年11月21日
- 登録日
- 2016年10月21日
- 最終更新日
- 2017年8月22日
書評掲載情報
2020-11-22 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 平川克美(評論家) |
2020-07-26 |
読売新聞
朝刊 評者: 瀧澤弘和(中央大学教授、経済学者) |
2019-09-28 |
朝日新聞
朝刊 評者: 宇野重規(東京大学教授・政治思想史) |
2017-02-12 |
朝日新聞
朝刊 評者: 中村和恵(詩人、明治大学教授・比較文学) |
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紹介
『負債論』は21世紀の『資本論』か?
現代人の首をしめあげる負債の秘密を、貨幣と暴力の5000年史の壮大な展望のもとに解き明かす。資本主義と文明総体の危機を測定し、いまだ書かれざる未来の諸可能性に賭ける、21世紀の幕開けを告知する革命的書物。トマ・ピケティなど、欧米で絶賛!
人類にとって貨幣は、交換という利便性の反面、バブルなどの破局に向かう幻想の源泉でもある。人類史的な視座から、このような貨幣の本質からリーマン・ショックやギリシア・デフォルト問題などの国際的金融的危機を解明する壮大な構想を展開する。産業資本が衰退し、金融資本が質的、かつ量的に拡大する今日、現代資本主義を理解する上で必読の文献である。
目次
第1章 モラルの混乱の経験をめぐって
第2章 物々交換の神話
第3章 原初的負債
第4章 残酷さと贖い
第5章 経済的諸関係のモラル的基盤についての小論
第6章 性と死のゲーム
第7章 名誉と不名誉 あるいは、現代文明の基盤について
第8章 「信用」対「地金」―そして歴史のサイクル
第9章 枢軸時代(前八〇〇―後六〇〇年)
第10章 中世(六〇〇― 一四五〇年)
第11章 大資本主義帝国の時代(一四五〇から一九七一年)
第12章 いまだ定まらぬなにごとかのはじまり(一九七一年から今日まで)
版元から一言
重厚な書として異例の旋風を巻き起こした世界的ベストセラーがついに登場。
●トマ・ピケティ(経済学者)
『負債論』、愛しています(I Love Debt)。
●レベッカ・ソルニット(『災害ユートピア』著者)
グレーバーは、すばらしく深遠なまでに独創的な思想家である。
●『フィナンシャル・タイムズ』紙
新鮮・魅力的・挑発的、そしてとんでもないタイミングのよさ
●『ニューヨーク・タイムズ』紙
われわれの経済の荒廃、モラルの荒廃の状態についての長大なフィールド報告。人類学の最良の伝統のなかで、債務上限、サブプライムモーゲージ、クレジット・デフォルト・スワップを、あたかも自己破壊的部族のエキゾチックな慣行のように扱っている。
この度小社では、『負債論』を刊行しました。今まで著者のデヴィッド・グレーバーはグローバル・ジャスティス運動の活動家という印象が強かったのですが、かたや主にマルセル・モースの研究に強く傾倒した文化人類学の専門家であります。負債という言葉はとかく債務をすぐ連想しますが、今日では具体的には学費ローンや住宅ローンに限らず、国債でもあります。本書では負債を金融的側面と同時に、「負債は返済しなければならない」という強い道徳観念の問題として人類史的な視点から考察した壮大な構想を提示しています。そして、その負債関係が、リーマン・ショック時の巨大銀行資本のデフォルトという事態を招いたことは資本主義の先行きを考えるうえで、多大な問題を提起した書です。
上記内容は本書刊行時のものです。