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黒い匣 密室の権力者たちが狂わせる世界の運命
元財相バルファキスが語る「ギリシャの春」鎮圧の深層
原書: Adults In The Room: My Battle With Europe's Deep Establishment
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年4月20日
- 書店発売日
- 2019年4月20日
- 登録日
- 2019年4月16日
- 最終更新日
- 2019年4月23日
紹介
この終わりなき悪夢の物語は2015年、債務の束縛に抵抗して立ち上がったギリシャの人びとの、半年間の反乱の実録である。おぞましく行使される欧州の権力。だが希望は傷つくことなく残っている。これは普遍的な、そしてまさに日本にとっての物語なのだ。
目次
謝辞
日本語版への序文
序文
主な登場人物
第Ⅰ部 われらが不満の冬は続く
1 序章
2 ベイルアウティスタン=救済策の植民地
3 彼らは舌を弓のように引き絞る
4 立ち泳ぎ
5 光明が消えることへの怒り
第Ⅱ部 決意の春
6 戦端が開かれた
7 幸先のよい二月
8 嵐の前の熱狂
9 この瞬間に酔いしれる、どんよりと
10 正体を現す
11 われらが春は遠ざかる
12 メルケルの魔法
13 レディと直談判
14 残酷すぎる一か月
第Ⅲ部 勝負の終わり
15 破滅へのカウントダウン
16 あの部屋の大人たち
17 ロバたちに導かれたライオンたち
エピローグ
付録
訳者解説[松尾匡]
この物語に関連する主な出来事
原註
索引
前書きなど
序文
(…前略…)
本書は、一人のギリシャ元財務大臣の物語である。これは、一介の経済学者がしばらく政府の大臣を務め、やがて内部告発者へと変わってゆく物語として紹介されるかもしれない。または、アンゲラ・メルケル、マリオ・ドラギ、ヴォルフガング・ショイブレ、クリスティーヌ・ラガルド、エマニュエル・マクロン、ジョージ・オズボーン、バラク・オバマといった権力者に関する暴露本だといわれるかもしれない。あるいは、破産した小国が債務者の刑務所から脱出すべく欧州の巨人たちに戦いを挑み、名誉ある、惨憺たる敗北を喫する物語だとみなされるかもしれない。しかし、このような解釈は、私が本書を著した本当の動機を伝えてはいない。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。