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コード・ガールズ ライザ・マンディ(著/文) - みすず書房
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コード・ガールズ (コードガールズ) 日独の暗号を解き明かした女性たち (ニチドクノアンゴウヲトキアカシタジョセイタチ)

歴史・地理
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発行:みすず書房
四六判
重さ 580g
504ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-622-09019-9   COPY
ISBN 13
9784622090199   COPY
ISBN 10h
4-622-09019-8   COPY
ISBN 10
4622090198   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年7月16日
書店発売日
登録日
2021年6月10日
最終更新日
2021年7月9日
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書評掲載情報

2021-09-04 日本経済新聞  朝刊
評者: 中西寛(京都大学教授)
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紹介

日本軍の真珠湾攻撃が迫る1941年11月、アメリカ海軍から東部の名門女子大に宛てて「秘密の手紙」が送られはじめた。そこには、敵国の暗号解読に当たれる優秀な学生がほしいと記されていた――。
第二次世界大戦中、米陸・海軍に雇われ、日本やドイツなど枢軸国の暗号解読を担ったアメリカ人女性たちがいた。外国語や数学をはじめとする高等教育を受けた新卒者や元教師らが全米各地から首都ワシントンに集い、大戦末期には男性をしのぐ1万人以上の女性が解読作業に従事した。
その働きにより、日本の外交暗号(通称パープル)や陸軍の船舶輸送暗号が破られ、枢軸国側に壊滅的な打撃を与えた。ミッドウェー海戦での米軍の勝利、山本五十六連合艦隊司令長官の殺害作戦の陰にも彼女らがいた。一方、大西洋戦域においてはドイツのエニグマ暗号を解明してUボートの脅威を排除し、ノルマンディー上陸時の欺瞞作戦でも活躍した。こうした功績がきっかけとなり、それまで女性には閉ざされていた政府高官や大学教授など高いキャリアへの道が切り拓かれることになる。
戦後も守秘義務を守り、口を閉ざしてきた当事者らへのインタビュー、当時の手紙、機密解除された史料などをもとに、情報戦の一翼を担った女性たちに光をあて、ベストセラーとなったノンフィクション。口絵写真33点を収録。解説・小谷賢。

目次

凡例
著者まえがき
秘密の手紙
序章「わが国はあなたたち若い女性が必要だ」

第1部 「総力戦ともなれば、女性が必要とされるだろう」
第1章 28エーカーに広がる娘たち
第2章 「これは男の人の仕事だけど、うまくやれそうです」
第3章 もっとも難解な問題
第4章 「これほど大勢の女性たちが一か所にいる」

第2部 「この広大な海域のいたるところで日本は優勢であった」
第5章 「胸がはりさけそうだった」
第6章 「QはコミュニケーションのQ」
第7章 「地獄の半エーカー」
第8章 「人間なら不満をもって当然です」
第9章 鉛筆を動かす女たちが日本の船を沈没させる

第3部 潮目が変わる
第10章 シュガー・キャンプ
第11章 「敵がセーヌ河口に上陸」
第12章 ティーディ
第13章 降伏を告げる通信文
第14章 クロウにさようならを
終章 てぶくろ

ペーパーバック版へのあとがき
謝辞

付録1・2(暗号解読用語集、第二次世界大戦略年表)
解説「暗号戦に勝利をもたらした女性たち」  小谷賢

参考文献
原注
索引

著者プロフィール

ライザ・マンディ  (ライザマンディ)  (著/文

アメリカのジャーナリスト、ノンフィクション作家。《ワシントン・ポスト》紙で長年記者を務め、女性問題や労働問題を中心に取材。2017年に刊行された本書は《ニューヨーク・タイムズ》紙ほか主要紙で高評価されて20万部を超えるベストセラーとなり、10を超える言語に翻訳されている。情報機関出身者が選ぶ「Best General Audience Intelligence Book(一般向けインテリジェンス最優秀書)」(2018)にも選出された。グーグル本社をはじめ、各地で本書と「コード・ガールズ」に関する講演を行っている。ほかの著書に『ミシェル・オバマ』(渡辺将人監訳、清川幸美訳、日本文芸社、2009)、Everything Conceivable (Knopf, 2007) , The Richer Sex (Simon & Schuster, 2012) など。シンクタンク「ニューアメリカ」のシニア・フェロー、「ジャパン・ソサエティ」フェロー。2019-20年に米国家安全保障局/中央保安部(NSA/CSS)の招聘研究員。バージニア州アーリントン在住。

小野木明恵  (オノキアキエ)  (翻訳

翻訳家。大阪外国語大学英語学科卒業。訳書にモフェット『人はなぜ憎しみあうのか』(早川書房、2020)、ギロビッチほか『その部屋のなかで最も賢い人』(青土社、2018)、ザラスカ『人類はなぜ肉食をやめられないのか』(インターシフト、2017)、バロウ『数学を使えばうまくいく』(共訳、青土社、2016)ほか。

小谷賢  (コタニケン)  (解説

日本大学危機管理学部教授(インテリジェンス研究、イギリス政治外交史)。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。英国王立防衛安保問題研究所(RUSI)客員研究員、防衛省防衛研究所主任研究官などを経て現職。著書に『日英インテリジェンス戦史』(2019)、『モサド』(2018、ともにハヤカワ・ノンフィクション文庫)、『日本軍のインテリジェンス』(講談社選書メチエ、2007)ほか。訳書にサミュエルズ『特務(スペシャル・デューティー)』(日本経済新聞出版、2020)など。

上記内容は本書刊行時のものです。