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Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち 辛島デイヴィッド(著/文) - みすず書房
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Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち (ハルキムラカミヲヨンデイルトキニワレワレガヨンデイルモノタチ)

文芸
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発行:みすず書房
四六判
384ページ
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-622-08700-7   COPY
ISBN 13
9784622087007   COPY
ISBN 10h
4-622-08700-6   COPY
ISBN 10
4622087006   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年8月9日
最終更新日
2018年9月6日
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書評掲載情報

2018-12-23 読売新聞  朝刊
評者: 宮下志朗(放送大学客員教授、仏文学者)
2018-12-08 日本経済新聞  朝刊
2018-11-11 読売新聞  朝刊
評者: 服部文祥(登山家、作家)
2018-10-14 毎日新聞  朝刊
評者: 鴻巣友季子(翻訳家)
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紹介

村上春樹は、いまや世界で最も広く読まれている日本人小説家である。その世界的な人気の背景には、英語圏――とりわけアメリカ――での成功がある。日本文学の英訳の多くが政府や文化機関の支援を受け、限られた読者(主に日本研究者など)を対象に刊行されてきたなか、村上作品はアメリカの文芸出版の権威であるクノップフや『ニューヨーカー』などの出版社・雑誌から世に送り出され、大勢の読者を獲得し、多くの同時代作家に影響を与えている。
この英語圏での活躍の裏には、それぞれの人生のポイントで村上作品と出会い、惹き込まれ、その紹介に情熱を注いだ翻訳家、編集者、エージェント、研究者、書評家、書店員といった、出版界のスペシャリストたちがいた。翻訳家アルフレッド・バーンバウム、ジェイ・ルービン、編集者エルマー・ルーク、リンダ・アッシャー、ゲイリー・フィスケットジョン、クリストファー・マクレホーズ、装丁家チップ・キッド……。
『ねじまき鳥クロニクル』での世界へのブレイクスルーまでの道のりを後押しした、個性あふれる30余名の人々との対話、そして村上本人へのインタビューをもとに、世界的作家Haruki Murakamiが生まれるまでのストーリーを追う。

目次

バーンバウム、村上春樹を発見する 1984-1988
1 ボヘミアンな翻訳家(?)ができるまで
2 文学と美術のはざまで──大学で文学を学ぶ?
3 生活のために「翻訳家」になる
4 すべては原稿の持ちこみから
5 英語学習者向けのシリーズからの刊行
6 きままな翻訳家?
7 他の活動の傍らで翻訳を続ける

村上春樹、アメリカへ──Haruki Murakamiの英語圏進出を支えた名コンビ 1989-1990
8 エンジンをスタートさせた編集者、エルマー・ルーク
9 ニューヨーク出版界での悪戦苦闘
10 日本行きの切符
11 ルーク、ムラカミと出会う
12 『羊』をアメリカへ
13 同時代的でよりアメリカ的な『羊』作り
14 NYと連携し、広報戦略を立てる
15 前代未聞の広報費
16 人のつながりを辿って
17 注目度を上げるためのペーパーバック権オークション 
18 ニューヨークでの著者プロモーション
19 日本からの「新しい声」を歓迎するアメリカの評者たち
20 アメリカから世界へ
21 『ニューヨーカー』掲載作家になる
22 「ねじまき鳥」と担当編集の女性たち

新たな拠点、新たなチャレンジ 1991-1992
23 プリンストンを新拠点に
24 さらに工夫を加えた英語圏デビュー二作目
25 「ハードボイルド・ワンダーランド」と「世界の終り」の共同「ヴォイス」作り
26 ギリギリのスケジュールで進む編集作業
27 ピンクの女の子らの消滅
28 タイトルを巡る議論再び
29 英国も含めた著者プロモーション

オールアメリカンな体制作りへ 1992-1994
29 新たな出版社を求めて
30 小説家にとって最高の出版社「アルフレッド・クノップフ」
31 エージェントを「選択」する
32 カーヴァー・ギャングに正式に加わる
33 クノップフでの新たな編集者との出会い
34 英語圏で初の短編集を編む
35 個人的な取捨選択?
36 チップ・キッドによる初の村上ジャケット
37 「冬の時代」に支えとなった書評と仲間たち
38 クノップフラーになることの意味
39 村上春樹、「ニューヨーカー作家」になる
40 『ねじまき鳥』の訳者探し
41 バーンバウム&ルーク・コンビのラストダンス
42 バトンタッチと名コンビのその後

『ねじまき鳥』、世界へ羽ばたく 1993-1998
43 厳格な訳者(?)、ジェイ・ルービン
44 村上作品との出会い
45 短編から翻訳する
46 ケンブリッジ・コネクション
47 The Wind-up Bird Chronicle 刊行に向けての長いワインドアップ
48 短縮された『ねじまき鳥』
49 「世界で最も有名な日本人作家へと変貌させた」作品
50 イギリスでの飛躍を支えた新たな出版社

著者プロフィール

辛島デイヴィッド  (カラシマデイヴィッド)  (著/文

1979年東京都生まれ。作家・翻訳家。現在、早稲田大学国際教養学部准教授。タフツ大学(米)で学士号(国際関係)、ミドルセックス大学(英)で修士号(文芸創作)、ロビラ・イ・ビルヒリ大学(西)で博士号(翻訳・異文化学)取得。日本文学の英訳や国際的な出版・文芸交流プロジェクトに幅広く携わる。2016年4月から2017年3月まで、NHKラジオ「英語で読む村上春樹」講師もつとめた。

上記内容は本書刊行時のものです。