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J・M・クッツェー 少年時代の写真 J・M・クッツェー(著/文) - 白水社
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J・M・クッツェー 少年時代の写真 (ジェイエムクッツェーショウネンジダイノシャシン)

文芸
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発行:白水社
A5判
198ページ
定価 3,400円+税
ISBN
978-4-560-09869-1   COPY
ISBN 13
9784560098691   COPY
ISBN 10h
4-560-09869-7   COPY
ISBN 10
4560098697   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2021年8月30日
最終更新日
2021年10月7日
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書評掲載情報

2022-01-23 読売新聞  朝刊
評者: 小川さやか(立命館大学教授・文化人類学者)
2021-12-18 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 中村和恵(明治大学教授)
2021-11-20 日本経済新聞  朝刊
評者: 栗飯原文子(アフリカ文学者)
2021-11-20 朝日新聞  朝刊
評者: 江南亜美子(京都芸術大学専任講師・書評家)
2021-11-06 毎日新聞  朝刊
評者: 堀江敏幸(作家)
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紹介

写真とフィクションの関係をひもとく

「真実があらわになる瞬間に立ち会うこと、それに興味があったんだと思う。半分は発見されるが、もう半分は創造される瞬間に。」――J・M・クッツェー
アパルトヘイトが強化されていく1950年代、クッツェー自身がケープタウンのカレッジ時代(12歳~16歳頃)に撮影した貴重な写真が2014年に見つかった。作家が10代のころ、写真家になりたいと思っていたということは最近まであまり知られていなかった。『少年時代』の世界が目の前に立ち現れたような131点の写真をクッツェー研究者のハーマン・ウィッテンバーグが分析し、編んだのが本書である。写真とフィクションがどう結びついているのかを考察する最良の資料だ。
学校の友人や教師をスパイカメラで盗み撮りした写真、スポーツイベントの様子、ケープタウンの自然環境や建物、受け継がれてきたカルーの農場と労働者など生活の様子を撮影した写真だけでなく、人種隔離政策が浸透していった50年代の南アフリカの政治状況を記録する写真もある。そこから、自身が身を置く特権的な白人世界の境界を押し広げようとする作家の姿が見えてくる。また、初めて公開される16歳の蔵書の写真からは、作家の自己形成期への影響が見て取れる。クッツェーのインタビューも収録!

目次

Ⅰ これまでの経緯について
Ⅱ 作家になる前
Ⅲ 『少年時代』の写真
    家族と家
    フューエルフォンテイン
    聖ジョゼフ・マリスト・カレッジ
    動きと光の実験
    ケープタウンの風景 
Ⅳ 写真のことを思い出すと
──ハーマン・ウィッテンバーグによるJ・M・クッツェーへのインタビュー
Ⅴ 最初のライブラリー

原註
訳者あとがき

著者プロフィール

J・M・クッツェー  (クッツェー)  (著/文

1940年、南アフリカ・ケープタウン生まれの作家。74年『ダスクランズ』でデビュー。『マイケル・K』(83年)、『恥辱』(99年)で英ブッカー賞を史上初の二度受賞し、2003年にノーベル文学賞を受賞、現代の最重要作家の1人と評される。著書に、自伝的三部作『サマータイム、青年時代、少年時代』、『鉄の時代』、『モラルの話』、『夷狄を待ちながら』、『イエスの幼子時代』、『イエスの学校時代』などがある。

ハーマン・ウィッテンバーグ  (ハーマン ウィッテンバーグ)  (編集

ウェスタンケープ大学の英語文学准教授。クッツェーをはじめとする南アフリカの作家を広く歴史的視野に置いて研究。本書写真集のほか、クッツェーの初期作品のシナリオ2篇を編集出版し、この作家とともに多様なプロジェクトを展開している。

くぼた のぞみ  (クボタ ノゾミ)  (翻訳

北海道生まれ。翻訳家・詩人。
訳書に、J・M・クッツェー『マイケル・K』、『鉄の時代』、『サマータイム、青年時代、少年時代』、『ダスクランズ』、『モラルの話』、J・M・クッツェー&ポール・オースター『ヒア・アンド・ナウ』(共訳)、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『なにかが首のまわりに』、『アメリカーナ』、『半分のぼった黄色い太陽』、『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』、『イジェアウェレヘ フェニミスト宣言、15の提案』、サンドラ・シスネロス『マンゴー通り、ときどきさよなら』、『サンアントニオの青い月』ほか多数。
著書に『J・M・クッツェーと真実』、『山羊と水葬』、『鏡のなかのボードレール』など。詩集に『風のなかの記憶』、『山羊にひかれて』、『愛のスクラップブック』、『記憶のゆきを踏んで』がある。

上記内容は本書刊行時のものです。