版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
冬の夜ひとりの旅人が イタロ・カルヴィーノ(著/文) - 白水社
..
【利用不可】

冬の夜ひとりの旅人が (フユノヨルヒトリノタビビトガ)

新書
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:白水社
新書判
362ページ
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-560-07207-3   COPY
ISBN 13
9784560072073   COPY
ISBN 10h
4-560-07207-8   COPY
ISBN 10
4560072078   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0297  
0:一般 2:新書 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2016年8月27日
最終更新日
2016年9月30日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2020-08-08 朝日新聞  朝刊
評者: 内田洋子(ジャーナリスト)
MORE
LESS

紹介

文学の魔術師による究極の〈読書〉小説
 あなたはイタロ・カルヴィーノの新作『冬の夜ひとりの旅人が』を読み始めようとしている。しかしその本は30頁ほど進んだところで同じ文章を繰り返し始める。乱丁本だ。あなたは本屋へ行き交換を求めるが、そこで意外な事実を知らされる。あなたが読んでいたのは『冬の夜ひとりの旅人が』ではなく、まったく別の小説だったのだ。書き出しだけで中断されてしまう小説の続きを追って、あなた=〈男性読者〉と〈女性読者〉の探索行が始まる。大学の研究室や出版社を訪ね歩くうちに、この混乱の背後に偽作本を作り続ける翻訳者の存在が浮上するのだが……。
 様々な文体を駆使したメタフィクションの手法を用いて、「あらゆる本を書く」という不可能事に挑み、読書という不思議ないとなみ、その至上の歓びを謳いあげる〝文学の魔術師〟カルヴィーノによる究極の〈読書〉小説。

著者プロフィール

イタロ・カルヴィーノ  (カルヴィーノ)  (著/文

1923-1985年。イタリアの作家。キューバで生まれ、2歳の頃イタリアに移住。第2次世界大戦中のパルチザン体験にもとづく長篇『くもの巣の小道』(47)で注目され、『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』『不在の騎士』の《我々の祖先》三部作(52-59)では奇想に満ちた寓話的世界を創造。『見えない都市』(72)、『宿命の交わる城』(73)、『冬の夜ひとりの旅人が』(79)など、実験的手法を駆使した作品で世界的な評価を受け、「文学の魔術師」と評される。

脇 功  (ワキ イサオ)  (翻訳

1936年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了(イタリア文学専攻)。訳書にカルヴィーノ『柔かい月』(河出文庫)、『不在の騎士』『砂のコレクション』(松籟社)、ブッツァーティ『七人の使者・神を見た犬』『タタール人の砂漠』(岩波文庫)など。アリオスト『狂えるオルランド』(名古屋大学出版会)で日本翻訳文化賞、ピーコ・デッラ・ミランドラ賞を受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。