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火星からの来訪者 スタニスワフ・レム(著/文) - 国書刊行会
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火星からの来訪者 (カセイカラノライホウシャ) 知られざるレム初期作品集 (シラレザルレムショキサクヒンシュウ)

文芸
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発行:国書刊行会
四六変型判
376ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-336-07131-6   COPY
ISBN 13
9784336071316   COPY
ISBN 10h
4-336-07131-4   COPY
ISBN 10
4336071314   COPY
出版者記号
336   COPY
Cコード
C0397  
0:一般 3:全集・双書 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年2月15日
書店発売日
登録日
2023年2月2日
最終更新日
2023年2月15日
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書評掲載情報

2023-05-13 毎日新聞  朝刊
評者: 若島正(京都大学名誉教授・米文学)
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紹介

第二次世界大戦でドイツが降伏した頃、アメリカのノースダコタ州とサウスダコタ州の境に隕石らしきものが落下する。しかしそれはただの隕石ではなく、火星から飛来したロケットであった。その中に乗り込んでいた奇妙な「火星からの人」がニューヨーク郊外の研究所に運び込まれ、科学者や技師などからなるチームが極秘のうちに、この火星人とのコミュニケーションを試みるが……『金星応答なし』に5年ほど先立つ、レムの本当のデビュー作とも言うべき本格的SF中篇『火星からの来訪者』、若き医師ステファン・チシニェツキは、町を歩いているときにユダヤ人と取り違えられて捕まり、他の無数のユダヤ人とともに貨車に押し込められ収容所に送られてしまう。ユダヤ人移送の決定的瞬間を描いた「ラインハルト作戦」、広島への原爆投下を主題にした、世界でもっとも早い文学作品の一つであり、SF的想像力を駆使して爆発の光景が創り出された「ヒロシマの男」など、レムがまだ20歳代だった1940年代から1950年にかけて書かれた、いずれも本邦初訳となる初期作品を収録。《星をちりばめた闇に茫然と言葉を失う者は/とても孤独で詩人に近い。》

【目 次】
火星からの来訪者
ラインハルト作戦
異質
ヒロシマの男
ドクトル・チシニェツキの当直
青春詩集

解説 レムは最初からレムだった――最初期レムのSF、非SF小説、そして詩(沼野充義)

目次

火星からの来訪者
ラインハルト作戦
異質
ヒロシマの男
ドクトル・チシニェツキの当直
青春詩集

解説 レムは最初からレムだった――最初期レムのSF、非SF小説、そして詩(沼野充義)

著者プロフィール

スタニスワフ・レム  (スタニスワフレム)  (著/文

スタニスワフ・レム
1921 年、旧ポーランド領ルヴフ(現在ウクライナ領リヴィウ)に生まれる。クラクフのヤギェロン大学で医学を学び、在学中から雑誌に詩や小説を発表し始める。地球外生命体とのコンタクトを描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『インヴィンシブル』のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF 作品を発表し、SF 作家として高い評価を得る。同時に、サイバネティックスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70 年代以降は『完全な真空』『虚数』『挑発』といったメタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『大失敗』などを発表。小説から離れた最晩年も、独自の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるい、中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006 年死去。

沼野充義  (ヌマノミツヨシ)  (翻訳

沼野充義
1954 年、東京都生まれ。東京大学卒、ハーバード大学スラヴ語学文学科博士課程に学ぶ。ワルシャワ大学講師、東京大学教授を経て、現在名古屋外国語大学教授、東京大学名誉教授。著書に『徹夜の塊』三部作(『亡命文学論』『ユートピア文学論』『世界文学論』、作品社)、『W文学の世紀へ』(五柳書院)、『チェーホフ 七分の絶望と三分の希望』(講談社)、編著書に『東欧怪談集』『ロシア怪談集』(河出文庫)、『世界は文学でできている 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義』全5巻(光文社)、訳書にスタニスワフ・レム『ソラリス』(国書刊行会およびハヤカワ文庫SF)、ヴィスワヴァ・シンボルスカ『終わりと始まり』(未知谷)、クラシツキ『ミコワイ・ドシフャトチンスキの冒険』(岩波書店)、ウラジーミル・ナボコフ『賜物』(新潮社)、『新訳 チェーホフ短篇集』(集英社)などがある。

芝田文乃  (シバタアヤノ)  (翻訳

芝田文乃
1964年、神奈川県生まれ。筑波大学芸術専門学群卒業。ポーランド語翻訳者、写真家、エディトリアル・デザイナー。訳書にスワヴォーミル・ムロージェク『所長』『鰐の涙』(以上未知谷)、スタニスワフ・レム『地球の平和』、ステファン・グラビンスキ『動きの悪魔』『狂気の巡礼』『火の書』『不気味な物語』(以上国書刊行会)、ヴィトルト・シャブウォフスキ『踊る熊たち』(白水社)、共訳書にスタニスワフ・レム『高い城・文学エッセイ』『短篇ベスト10』、レシェク・コワコフスキ『ライロニア国物語』(以上国書刊行会)などがある。

木原槙子  (キハラマキコ)  (翻訳

木原槙子
東京外国語大学ポーランド語専攻卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。現在、ポーランド、ポズナン市のアダム・ミツキェーヴィチ大学講師。ポーランドの文学学術誌„Ruch Literacki”等に論文を発表。共訳書に『ショパン全書簡――パリ時代』上・下(岩波書店)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。