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「核の忘却」の終わり 秋山 信将(編集) - 勁草書房
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「核の忘却」の終わり (カクノボウキャクノオワリ) 核兵器復権の時代 (カクヘイキフッケンノジダイ)

社会科学
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発行:勁草書房
A5判
272ページ
定価 3,800円+税
ISBN
978-4-326-30280-2   COPY
ISBN 13
9784326302802   COPY
ISBN 10h
4-326-30280-1   COPY
ISBN 10
4326302801   COPY
出版者記号
326   COPY
Cコード
C3031  
3:専門 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年5月28日
最終更新日
2019年6月25日
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書評掲載情報

2023-05-13 日本経済新聞  朝刊
評者: 阪田恭代(神田外語大学教授)
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紹介

北朝鮮の核問題は解決にいたらず、米ロ間では緊張が高まっている。いま、地域や相手にあわせた新しい核戦略論が必要とされている!

かつてオバマ前米国大統領は核廃絶を唱え、専門家の間でも「核の忘却」が語られた。しかし近年、核兵器は復権しつつある。しかも地域や相手によって異なる認識枠組みが必要だ。本書では米中ロや欧州・南アジアそれぞれの核戦略、サイバーセキュリティと核兵器、核兵器による「世界の分裂」、そして日本にとっての核抑止を論じる。

目次

はじめに

序章 「核の復権」の現実[高橋杉雄・秋山信将]
 1 核をめぐる二つの知的方向性
 2 核兵器の「復権」
 3 本書の論点

第1章 米国――核抑止戦略の再構築[高橋杉雄]
 はじめに
 1 冷戦期の核戦略をめぐる戦略的前提
 2 冷戦終結と核戦略をめぐる前提の変化
 3 プラハ演説から「核の復権」へ
 4 核兵器「復権」後の核戦略の課題
 おわりに

第2章 ロシア――ロシア版「エスカレーション抑止」戦略をめぐって[小泉悠]
 はじめに
 1 宣言政策と運用政策
 2 「非対称戦略」としてのロシアの核ドクトリン
 3 核戦力整備の実際
 おわりに

第3章 中国――「最小限抑止」から「確証報復」への転換[神保謙]
 はじめに――「非対称な均衡」の維持か脱却か
 1 中国の核戦力――「最小限抑止」から「確証報復」へ
 2 米中の核関係――暗黙の「戦略的安定性」の形成
 おわりに

第4章 NATO――「核の忘却」の終焉?[戸﨑洋史]
 はじめに
 1 在欧戦術核撤去問題――1991~2012年
 2 対ロ抑止態勢の強化――2013~2016年
 3 トランプ政権とNATO――2017~2018年
 4 核態勢強化と脅威低減の課題
 おわりに

第5章 インド・パキスタン――「抑止のための兵器」の20年[栗田真広]
 はじめに
 1 パキスタンの核戦略・核態勢
 2 インドの核戦略・核態勢
 3 「核戦争遂行」との距離
 おわりに――抑止の安定性をめぐって

第6章 核管理とサイバーセキュリティ[土屋大洋]
 はじめに――サイバー戦場の霧
 1 サイバースペースと情報技術
 2 ハイブリッド戦争と戦略的安定性
 3 堅牢なシステムの追求

第7章 「秩序の兵器」としての核と分裂する世界[秋山信将]
 はじめに――核と国際政治を考えるための枠組み
 1 核兵器の存在を規定する要因
 2 「秩序の兵器」としての核
 3 核兵器をめぐる新たな国際環境
 4 核と道徳性――核をめぐる世界の分断
 おわりに

終章 日本――世界で最も厳しい安全保障環境下での核抑止[高橋杉雄]
 はじめに
 1 拡大抑止に関する日本の宣言政策
 2 北朝鮮に対する抑止
 3 中国
 おわりに

著者紹介

著者プロフィール

秋山 信将  (アキヤマ ノブマサ)  (編集

秋山 信将(あきやま のぶまさ) 
コーネル大学公共政策修士課程修了、一橋大学より博士(法学)を取得。広島市立大学講師、日本国際問題研究所主任研究員、在ウィーン国際機関日本政府代表部公使参事官などを経て、現在:一橋大学大学院法学研究科教授、専門は国際政治学、安全保障論。主著:『核不拡散をめぐる国際政治――規範の遵守、秩序の変容』(有信堂高文社、2012年)、『NPT――核のグローバル・ガバナンス』(岩波書店、2015年、編著)、『日米安保と自衛隊(シリーズ日本の安全保障2)』(岩波書店、2015年、共著)など。

高橋 杉雄  (タカハシ スギオ)  (編集

高橋 杉雄(たかはし すぎお) 
早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了、ジョージ・ワシントン大学政治学修士課程修了。防衛省防衛研究所助手などを経て、現在:防衛省防衛研究所政策シミュレーション室長、専門は安全保障論、日米同盟。主著:『日米同盟とは何か』(中央公論新社、2011年、共著)、『アジア太平洋の安全保障アーキテクチャ――地域安全保障の三層構造』(日本評論社、2011年、共著)、『アメリカの外交政策――歴史・アクター・メカニズム』(ミネルヴァ書房、2010年、共著)など。

上記内容は本書刊行時のものです。