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人口大逆転
高齢化、インフレの再来、不平等の縮小
- 書店発売日
- 2022年5月23日
- 登録日
- 2022年2月25日
- 最終更新日
- 2022年6月4日
書評掲載情報
2022-12-24 | 日本経済新聞 朝刊 |
2022-08-14 |
読売新聞
朝刊 評者: 佐藤義雄(住友生命保険特別顧問) |
2022-08-06 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 八代尚宏(昭和女子大学特命教授) |
2022-07-16 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 森永卓郎(経済アナリスト) |
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紹介
【内容紹介】
○人口構成の変化は経済の姿を大きく変える最大の要因のひとつです。これから30年、人口の高齢化、労働人口の減少という世界的な人口構成の変化により、経済構造がこれまでの30年とは逆の方向に進む、インフレが到来、金利は上昇し、グローバル化のスピードは遅くなる、という通説とは異なる大胆な見方を示す話題の本の登場です。
〇英国中央銀行のエコノミストを務めた一流のマクロ経済学者が、高齢化に伴い世界経済の構造が激的に変化することを骨太に説く話題の書。
○グローバルな人口構造の変化がインフレの到来、低金利の終わりというマクロ経済、金融の長期的な変化をもたらすことを説得力豊かに明らかにするものです。
〇本書はフィナンシャル・タイムズ紙の「2020年ベスト経済書」の一冊。インフレの到来を見通した綿密な分析が選ばれた理由です。実際、2021年以降、世界経済は1970年代にも似たインフレ時代の再来への懸念が高まっています。コロナ後の経済を読み解く本として、金融関係者はじめ、企業経営者など、広くビジネスパースンに読まれる本になります。
〇メイン著者のチャールズ・グッドハートは「測定された数値が目標になると、目標は実現できない」「対策が目標になると対策は有効性を失う」などと解釈される「グッドハートの法則」の生みの親として知られる英国の有力な経済学者です。
■本書のメインの論点は以下の通りです。
〇デフレ、低金利の時代がついに終わる。インフレと金利上昇の時代が到来する。グローバル化のスピードはゆっくりとなり、労働分配率の向上、賃金上昇から格差は縮小に向かう。コロナ危機は、世界経済の潮流が激的な大転換を迎える分水嶺であり、本書が明らかにしている変化を加速する。
〇世界経済の大転換をもたらす最大の要因は、高齢化、労働人口の減少による世界的な人口構造とグローバル化の大逆流だ。これまでの30年間は、中国、東欧など新興国の世界経済への参加によって世界の労働人口が著しく増加し、労働力の供給ショックが起きた。先進各国から中国をはじめ、これらの国々への直接投資、企業の進出が進み、グローバル化が一気に進み、労働人口増は先進各国の中間層の低賃金化、所得格差の拡大、物価の下落、新興国労働者の所得増、貯蓄増をもたらし、世界的な貯蓄増は低金利をもたらした。
〇だが、これからの30年は世界の人口は高齢化に向かい、中国も内向きになる。これまでとは真逆のショックが生じる。労働分配率、賃金は上昇に向かい、世界的にも貯蓄が減少、デフレ・低金利が終わり、インフレの時代になる。すでに高齢化が進んでいる日本でなぜ新しい変化が起こっていないのか。この謎解きも行う。
目次
【目次】
日本語版序文
第1章 イントロダクション
第2章 中国:歴史的動員の終焉
第3章 人口構成の大逆転と将来の成長に対する影響
第4章 依存、認知症、そしてやってくる介護危機
第5章 インフレの再来
第6章 人口大逆転における(実質)金利の決定
第7章 不平等とポピュリズムの台頭
第8章 フィリップス曲線
第9章 「それはなぜ日本で起こっていないのか?」:修正論者による日本の変容の歴史
第10章 世界的な高齢化を相殺できるのは何か? インドとアフリカ、労働参加、そして自動化
第11章 債務の罠:回避することはできるのか?
第12章 デット・ファイナンスからエクイティ・ファイナンスへの方向転換
第13章 将来の政策課題:高齢化と課税、金融・財政政策の衝突
第14章 主流派の見方に抗して
追記:新型コロナウイルス後に加速してやってくる理想的ではない未来
訳者あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。