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内村鑑三
発行:文藝春秋
文庫判
352ページ
定価
1,300円+税
- 書店発売日
- 2017年10月6日
- 登録日
- 2016年4月18日
- 最終更新日
- 2017年10月5日
書評掲載情報
2021-11-21 | 読売新聞 朝刊 |
2018-12-02 |
産經新聞
朝刊 評者: 執行草舟(著述家、実業家) |
2018-05-27 |
毎日新聞
朝刊 評者: 村上陽一郎(東京大学名誉教授・科学史) |
2018-02-04 |
産經新聞
朝刊 評者: 猪木武徳(大阪大学名誉教授) |
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紹介
近代日本の最大の矛盾と葛藤を体現する男
小林秀雄や保田與重郎を畏れさせ、多くの知識人に多大な影響を与えた破格の人物の核心に迫り、近代日本を貫く精神を明らかにする。
内村鑑三の思想は、神なき近代日本に鋭い矢のように垂直に突き刺さっている。
しかしながら、鑑三の思想を、我々はその本当の意味で受け止めてきたとは言い難い。
「戦後の甘ったるい思潮の中で、そこで実施されている思想上の一種の危険物防止条例とでも言ったものによって、鑑三も安全な鑑三になってしまっているのかも知れない。
この歪んでしまった遠近法を逃れ、もう一度その時代の中での、いわば生ける鑑三の姿を想像してみることは大切なことである」(著者)
著者は、高き所から来る鑑三の言葉に「引きずり廻され」ながら、その呻くような孤絶な闘う魂の足跡に肉迫する。そして「スバラシイ悪人」であり、「近代日本の定点」でもある、新たな鑑三観を打ち出す。
本作は独自の時代批評の道を切り拓いた新保祐司の、デビュー作にして傑作批評である。
上記内容は本書刊行時のものです。