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アーバン・ベア 佐藤 喜和(著/文) - 東京大学出版会
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書店員向け情報

アーバン・ベア となりのヒグマと向き合う

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四六判
276ページ
定価 4,000円+税
ISBN
978-4-13-063950-7   COPY
ISBN 13
9784130639507   COPY
ISBN 10h
4-13-063950-1   COPY
ISBN 10
4130639501   COPY
出版者記号
13   COPY
Cコード
C1045
教養 単行本 生物学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年7月
書店発売日
登録日
2021年5月19日
最終更新日
2021年7月20日
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書評掲載情報

2021-09-11 朝日新聞  朝刊
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紹介

都市に現れたヒグマたち――「山の神」として崇められているヒグマが,すぐそこにいる.なぜ,ヒグマは都市に出没するようになったのか? ヒグマと人間の関係にいま,なにが起きているのか? 野生動物とともに生きるために,私たちはかれらとどのように向き合えばよいのか

目次

序 章 晩夏のヒグマの多様な素顔
  調査地からヒグマが消えた――北海道大学天塩地方演習林における痕跡調査
  初めて見たヒグマは高山草原で草を食んでいた
   ――大雪山系における直接観察調査
  サケ類を食べるヒグマはごく一部
   ――知床半島や北方四島における痕跡・直接観察調査
  斜面が赤く見えるほどのキイチゴ類はヒグマの夏のごちそうだった
   ――浦幌道有林の痕跡調査
  農地では農作物への食害が原因でヒグマが駆除されていた
   ――東京大学北海道演習林(富良野市)における痕跡調査
  多様なヒグマの素顔の裏で――統一的な理解はできるか

第1章 北の森に暮らすヒグマの素顔
  ヒグマの分布
  ヒグマの生息数
  ヒグマの冬
  妊娠・出産
  春・冬眠穴 
  繁殖
  オスによる非血縁の子殺しと子連れメスの行動
  母グマによる子グマの保護と社会学習
  出生地から分散するオス
  着床遅延・妊娠・出産
  食性の季節変化――端境期の多様化と栄養状態
  食欲亢進期
  冬眠入り
  ヒグマの行動圏
  森のなかで匂いコミュニケーション

第2章 歴史的視点から見た人とヒグマの対立
  苫前三毛別羆事件に代表される悲惨な人身被害
   ――多様なヒグマ観の一つの側面
  めん羊や馬への食害――家畜被害の歴史
  春グマ駆除制度
  開拓の敵から道民共有の財産へ
  春グマ駆除のもう一つの効果――人材育成
  科学的管理の実現に向けて
  全道計画の策定と今後のヒグマ管理

第3章 農地への出没
  農地への出没と作物への被害が増加した一九九〇年代 
  ヒグマによる農業被害
  エゾシカ侵入防止柵を利用したヒグマの侵入防止対策
  個体数増加の可能性
  行動の変化の可能性1 食性 
  行動の変化の可能性2 生息地利用 
  農林業・社会の変化の可能性 
  エゾシカの増加による可能性 
  地域から見たヒグマの出没増加とその対策――箱わなを用いた無差別駆除
  駆除を続けても被害が減らない 
  分布中心部から周縁部への移入
  分布周縁部におけるオス成獣の駆除増加と中心部からの移入の繰り返し
   ――アトラクティブ・シンク仮説 
  トウモロコシ利用個体の空間分布 
  痕跡密度法による個体群モニタリングの開始
   ――この駆除圧に個体群は耐えられるか 
  ヘアトラップ法による個体群モニタリング
  カメラトラップ法による個体群モニタリング 
  背擦りトラップとカメラトラップの併用法による個体群モニタリング
  若オスの駆除が増加した二〇一〇年代 
  出没の早期化――シカの増加による山の草本利用可能量が減少か

第4章 市街地への出没
  札幌市街地への出没が始まった二〇〇〇年代
   ――西野地区などへの出没と市民の対応
  市街地出没恒常化と市街地内部への侵入が始まった二〇一〇年代 
  札幌市における人口増加と環境問題の発生――歴史的観点から
  人口一九五万の大都市で共生をめざす
   ――環境首都・札幌の環境政策とヒグマ管理
  石狩西部地域のヒグマ個体群
  調和のとれた環境政策の推進の陰で
   ――みどり豊かなまちづくりと厄介な野生動物
  市街地周辺部の調査から見えてきたこと
  出没原因と対策――地域別傾向
  出没原因と対策――季節別傾向 
  出没原因と対策――景観構造の影響 
  行政の対応――さっぽろヒグマ基本計画 
  地域主体の侵入防止活動の実践

終 章 これからのヒグマ管理
  初めて真剣にヒグマと向き合う――すべての道民共通の問題としてのヒグマ問題
  地域対策協議会の設置とアクションプランの策定 
  地域対策協議会への多様なステークホルダーの参加
  ゾーニング管理の考えにもとづく未然防除の重要性
  科学的根拠にもとづく管理のための科学委員会設置と専門機関の協力 
  他県の事例に学ぶ専門人材の配置 
  北海道に求めたい専門人材配置のあり方
  鳥獣行政を担う専門人材の育成 
  緊急時対応のための人材の育成
  個体数推定と行動追跡 
  身近となったとなりのヒグマ――アーバン・ベア――と向き合う
  理念の実現に向けて――防災に学ぶ役割分担による社会実装
  ボトムアップによる未然防除で共生めざす 
  小鳥の暮らす緑地・サケの上る川の保全とヒグマ 
  今後に向けて――ヒグマが暮らす世界最大の都市札幌

あとがき

著者プロフィール

佐藤 喜和  (サトウ ヨシカズ)  (著/文

酪農学園大学農食環境学群教授

上記内容は本書刊行時のものです。