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アメリカはなぜ戦争に負け続けたのか
歴代大統領と失敗の戦後史
発行:中央公論新社
四六判
352ページ
定価
3,200円+税
- 書店発売日
- 2019年8月8日
- 登録日
- 2019年7月13日
- 最終更新日
- 2019年7月26日
書評掲載情報
2020-02-02 |
毎日新聞
朝刊 評者: 石澤靖治(学習院女子大学教授) |
2019-10-26 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 村田晃嗣(同志社大学教授) |
2019-10-13 |
読売新聞
朝刊 評者: 篠田英朗(東京外国語大学教授、国際政治学者) |
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紹介
第二次世界大戦の終結以降、アメリカは自らが始めたすべての戦争で敗北し、遂行した軍事介入に失敗してきた。それはなぜなのか?
本書は、この最も悩ましい疑問に取り組む。失敗の記録は時間の経過とともに日常に埋もれてしまい、アメリカ人はこの疑問を考えようともしない。
最も率直な答えは、大統領と政権が一貫して健全な戦略的思考を取り入れることに失敗し、軍事力を使うかどうかを決める前に、状況について十分な知識と理解を得ていないからである。成功するためには、予測のつかない政治、思想、うわべだけのキャンペーン・スローガン、希望的観測、そして、過去六〇年以上にわたって多くの国の軍事司令官たちの足を引っ張ってきた経験不足を、健全な戦略的思考を取り入れて乗り越えるか、その影響を最小限にとどめなければならない。この状況は間違いなく将来の大統領にも影響を与えるだろう。
ウルマンはジョン・F・ケネディからバラク・オバマ、ドナルド・トランプまでの各大統領が、どのように軍事力を行使し、戦争を始めてきたかの記録を注意深く分析している。彼の勧める解決策は、失敗の大きな原因のひとつである、国家の最高司令官の経験不足を補うために、政策決定への「頭脳ベース」のアプローチを取り入れることから始まる。ウルマンは自分の主張を自身が経験したエピソードを使って強化する。これによって、失敗の理由についての人間的な側面と洞察が提供される。そのなかには一般国民には今まで知らされなかった歴史も含まれる。
本書が訴えているのは、健全な戦略的思考と、軍事力の行使につながりかねない状況についての十分な知識と理解が欠かせないというものだ。それがなければ、失敗は保証されたも同然なのである。
上記内容は本書刊行時のものです。