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虫の文学誌 奥本 大三郎(著/文) - 小学館
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虫の文学誌 (ムシノブンガクシ)

趣味・実用
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発行:小学館
A5判
448ページ
定価 3,700円+税
ISBN
978-4-09-388706-9   COPY
ISBN 13
9784093887069   COPY
ISBN 10h
4-09-388706-3   COPY
ISBN 10
4093887063   COPY
出版者記号
09   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年7月17日
書店発売日
登録日
2019年5月21日
最終更新日
2023年12月8日
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書評掲載情報

2019-10-12 朝日新聞  朝刊
評者: 寺尾紗穂(音楽家、エッセイスト)
2019-09-29 産經新聞  朝刊
2019-09-15 東京新聞/中日新聞  朝刊
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紹介

昆虫文学を通して見えてくる人間の姿

「蚊帳やめてわずかな手間のその楽さ」
「蠅は逃げたのに静かに手を開き」
これらの川柳は、昭和を生きた方なら実感をともなって理解できるでしょう。人間はつい最近まで昆虫とともに暮らし、その美しさに感動したり生態に驚いたり、またカやシラミなどに悩まされてきました。
しかし都市化が進んだ現代日本では、虫を生活から排除し、いても気づかない存在になりました。
まず本書は、古今東西の人間と昆虫との長いつきあいを、文学を通して確認します。
エピソードのひとつを紹介すると、中国の古典『詩経』に、ハチはイモムシを狩って自分の子どもにすると書かれています。日本では「我に似よ、我に似よ(似我似我)」と聴きなし、その虫をジガバチと呼びますが、実際はイモムシを麻痺させて幼虫の餌にするのです。このような誤りが東アジアでは数千年も信じられ続けたのはなぜか、そこに筆者は「人間」の生態を見ます。中国の官吏登用試験である科挙では、先哲の書いたことを決して疑ってはいけなかった、その影響と考えます。
中国や日本、西欧の古典から、現代文学まで渉猟し、虫に関わる箇所を抜き出し、人間とは何かを考察するエッセイです。

目次

読書の喜び La joie de lire……03
第1章 むしめづる人々――宇宙の豪奢を覗き見る小さな窓……15
第2章 『百虫譜』――虫の日本文学・文化総説……53
第3章 トンボ――日本の勝虫、西洋の悪魔……75
第4章 ハエとカ――文武文武と夜も眠れず……107
第5章 スカラベ・サクレ――太陽神の化身……141
第6章 ホタル――鳴かぬ蛍が身を焦がす……169
第7章 ハンミョウとツチハンミョウ――毒殺の虫……189
第8章 マツムシ・スズムシ・コオロギ――暗きところは虫の声……209
第9章 飛蝗――数も知られぬ群蝗……263
第10章 ハチとアリ――働き者の社会……295
第11章 ノミ・シラミ・ナンキンムシ――馬の尿する枕元……321
第12章 チョウとガ――てふの出て舞う朧月……359
第13章 セミ――やがて死ぬけしきは見えず……403
あとがき……438
作品リスト……440

上記内容は本書刊行時のものです。