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出版者情報
巨大ブラックホールの謎 宇宙最大の「時空の穴」に迫る
- 書店発売日
- 2017年4月19日
- 登録日
- 2017年3月9日
- 最終更新日
- 2019年4月24日
書評掲載情報
2019-05-25 |
朝日新聞
朝刊 評者: 須藤靖(東京大学教授・宇宙物理学) |
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紹介
太陽の100億倍もの質量を持つ巨大ブラックホールは、強力な重力で光さえ飲み込む一方で宇宙でいちばん明るく輝き、光速にちかい速さの「ジェット」を放出しています。200年以上前に予言されながら、まだ誰も見たことのなかったブラックホールの姿が、最先端の天文学によって明らかになりつつあります。
強力な重力で周囲の物質や光を引きつけ飲みこむ一方で、飲みこんだら最後、それらを二度と外に出さない。ブラックホールは、そんな一方通行の弁のような性質を持った、大変不思議な天体です。
SFの世界ではおなじみの天体ですが、こんなものが本当に存在するのでしょうか?
じつは、最近の観測から宇宙にはこのような天体が多数存在することがわかってきています。
ブラックホールを科学的な形で初めて提唱したのは、イギリスのジョン・ミッチェルという科学者で1784年のことでした。さらに、20世紀になると、アインシュタインによる一般相対性理論が、ブラックホールに論理的な裏付けを与えます。そして現在、人類はようやくブラックホールの姿を「見る」ことができる力を手に入れました。
それは、電波干渉計という超高性能の電波望遠鏡です。この望遠鏡の視力は人間でいうと300万にも達します。これは、地球から月面上のテニスボールが見えるくらいの視力に相当します。
本書では、この最高の望遠鏡を使って今まさに観測が進められている、巨大ブラックホール直接撮像の挑戦に迫ります。
目次
第1章 ブラックホールとは何か?
第2章 銀河の中心に潜む巨大な穴
第3章 200年前の驚くべき予言
第4章 巨大ブラックホール発見前夜
第5章 新しい目で宇宙を見る――電波天文学の誕生
第6章 ブラックホールの三種の神器
第7章 宇宙は巨大ブラックホールの動物園
第8章 巨大ブラックホールを探せ!
第9章 進む理解と深まる謎
第10 章 いよいよ見える巨大ブラックホール
上記内容は本書刊行時のものです。