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出版者情報
みだれ髪の系譜
発行:講談社
縦160mm
398ページ
価格情報なし
- 初版年月日
- 1988年10月
- 登録日
- 2016年5月21日
- 最終更新日
- 2016年5月21日
書評掲載情報
2019-09-08 |
毎日新聞
朝刊 評者: 持田叙子(日本近代文学研究者) |
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紹介
くろ髪の千すぢの髪のみだれ髪…与謝野晶子が謳いあげた女の黒髪、その官能の源流を追って、著者は蕪村、新古今へと溯行し、さらに西欧に目を転ずる。流れる髪の妖艶美は、東西の19世紀末画家達の好んで描くところでもあった。日本人の心に受け継がれた、切々たる情緒の流れを縦糸に、西洋との邂逅を横糸に、あでやかに織りなす詩と絵画の比較文化史。晶子論に新境地を拓く表題論文ほか、荷風、浮世絵等をめぐる論考を収録する。
目次
1 詩の十字路(みだれ髪の系譜-蕉村・晶子・アールヌーヴォー
かなしい遠景-ビアード博士と朔太郎
淡青い空-立原道造の手紙から
六月のユートピア-茨木のり子の詩一篇)
2 訳詩のなかの日本(秋の歌-日本と西洋
「ぴあの」の詩-永井荷風とヴェルレーヌ)
3 ヨーロッパをこえて(ルソーの桃源郷-サン・ピエール島の「間適」
ズライカ讃歌-ゲーテの『西東詩集』より)
4 異郷の日本美術(コネティカットの大正版画
オクラホマの若沖
ライデンの川原慶賀)
5 夜半亭のほとり(パクス・トクガワーナ〔徳川の平和〕
徳川日本を映す小さな詩群
おもたき琵琶-蕪村の発句
夜半亭蕪村の手紙
蕪村とラルボー-夜明けの詩
蕪村・大祇・白雄-俳諧を「読む」
口腹の俳諧・幸福の文芸)
上記内容は本書刊行時のものです。