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日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに 大木 毅(著/文) - KADOKAWA
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日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに (ニチドクイサンゴクドウメイ コンキョナキカクシントムセキニンノハテニ)

新書
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新書判
264ページ
定価 900円+税
ISBN
978-4-04-082383-6   COPY
ISBN 13
9784040823836   COPY
ISBN 10h
4-04-082383-4   COPY
ISBN 10
4040823834   COPY
出版者記号
04   COPY
Cコード
C0221  
0:一般 2:新書 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年11月10日
書店発売日
登録日
2021年9月18日
最終更新日
2021年10月19日
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書評掲載情報

2021-12-05 産經新聞  朝刊
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紹介

亡国の同盟は、不信と誤認の産物だった。
『独ソ戦』著者が対独関係から描く、大日本帝国衰亡の軌跡。

優秀な人びとを抱えながらも、なぜ日本は亡国の戦争に突入したのか?
亡国への分水嶺となった三国同盟は、そもそも不信と誤認の産物でしかなかった。

〇外国を崇拝し、その国の人間になってしまったかのような言動をなすもの。
〇国家が崩壊することなどないとたかをくくり、おのが権力の維持だけをはかるもの。
〇自らの構想の雄大さを誇るばかりで、足下を見ず、他者をまきこんで破滅していくもの。

これら、我々に似た人間が敗北必至の戦争につながる同盟締結を加速させたのだ。
利害得失を充分に計算することなく独と結び、米英と争うに至るまでを、対独関係を軸に分析すると、
日本の指導者の根底に「根拠なき確信」があり、それゆえに無責任な決定が導かれた様が浮き彫りとなる!!

「根拠のない確信」が災禍を拡大した。
■「駐独ドイツ大使」と揶揄された軍人外交官大島浩
■親独に多くが傾いていた海軍中堅層
■松岡洋右が国際連盟脱退を決めたのは「引っ込みがつかなくなったから」
■三国軍事同盟の条約文は、仮想敵の言葉である英文で作られた
■戦争を不可避にした南部仏印進駐は楽観から軽率に行われた

※本書は2010年10月にPHP研究所より刊行された『亡国の本質 日本はなぜ敗戦必至の戦争に突入したのか?』を改題の上、この間の研究の進展を反映し、全面的に加筆・修正したものです。

【目次】

序に代えて――わたしに似たひとびと
第一章 ヒトラーに「愛された」日本大使
第二章 同盟のため奮闘せるも……
第三章 バスに乗ってしまった男たち
第四章 独ソに翻弄される松岡外交
第五章 亡国の戦争へ
あとがき
主要参考文献

目次

序に代えて――わたしに似たひとびと
なぜ、優秀なひとびとを抱えながら亡国の戦争に突入したのか?/ナチス・ドイツと日本の政策決定過程の違いは論理性にあり/「根拠のない確信」という病理

第一章 ヒトラーに「愛された」日本大使
「マイクリーゼ五月危機」と日本/ドイツ的徹底性/芽生えた日独同盟論/最初は冷淡だったドイツ/二人の異端者/武器商人ハック/「国際的にいかに受け取られるのか、私にもはっきりしない」/防共協定交渉の再燃/ドイツ外務省の脱落/墨の色を濃くする大島/魔の磁力

第二章 同盟のため奮闘せるも……
日本陸軍も軍事同盟を狙う/笠原携行案の波紋/七か条の質問/「金魚大臣」の雄弁/板垣の二枚舌か?/欧州の風雲/ミュンヘンの一時停止/役者の交代/板垣食言す/どうどうめぐりの交渉/板垣の「工作」/欧州情勢複雑怪奇

第三章 バスに乗ってしまった男たち
四か月の短命内閣/走り出したバス/虎穴にいらずんば虎児を得ず/ヒトラーの重大決定/海相吉田善吾の苦悩/ポイント・オヴ・ノー・リターン/成立した亡国の同盟

第四章 独ソに翻弄される松岡外交
日独伊ソ四国同盟構想/冷徹なるモロトフ/四国同盟成らず/スターリンの満悦

第五章 亡国の戦争へ
日米諒解案/我を通す松岡/独ソついに開戦す/関東軍特種演習/排除された松岡/対米戦を決定づけた一挙/奈落の底へ/奈落の底へ

あとがき
主要参考文献

著者プロフィール

大木 毅  (オオキ タケシ)  (著/文

現代史家。1961年東京生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてボン大学に留学。千葉大学その他の非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、国立昭和館運営専門委員等を経て、著述業。『独ソ戦』(岩波新書)で新書大賞2020大賞を受賞。主な著書に『「砂漠の狐」ロンメル』『戦車将軍グデーリアン』『「太平洋の巨鷲」山本五十六』(角川新書)、『ドイツ軍攻防史』(作品社)、訳書に『戦車に注目せよ』『「砂漠の狐」回想録』『マンシュタイン元帥自伝』(以上、作品社)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。