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ジャック・デリダ 宮﨑 裕助(著/文) - 岩波書店
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ジャック・デリダ (ジャックデリダ) 死後の生を与える (シゴノセイヲアタエル)

哲学・宗教
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発行:岩波書店
四六判
376ページ
定価 3,700円+税
ISBN
978-4-00-061385-9   COPY
ISBN 13
9784000613859   COPY
ISBN 10h
4-00-061385-5   COPY
ISBN 10
4000613855   COPY
出版者記号
00   COPY
Cコード
C0010  
0:一般 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年1月24日
書店発売日
登録日
2019年12月7日
最終更新日
2024年4月12日
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書評掲載情報

2020-04-05 読売新聞  朝刊
評者: 山内志朗(慶應義塾大学教授、倫理学者)
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紹介

脱構築の名のもと,新たな問いの領域を生涯にわたり開拓し続けた,現代思想最後の巨星.没後15年を経て,その影響はなお衰えをしらない.日本ではいまだ知られざる後期の思想,そしてさまざまな局面に波及する脱構築思想の広がりを一望し,その可能性を解き明かす.すべての読者に開かれた,新たなる入門の書.

目次

序 論 いまここにある死後の生
 1 「私は私自身と戦争状態にある」
 2 翻訳としての死後の生
 3 遺産相続としての死後の生
 4 デリダ小伝および思想の概要



導入部 差延としての死後の生

第1章 差延、あるいは差異の亡霊――ソシュールからデリダへ
 1 「差異」から「差延」へ
  1・1 差異の原光景
  1・2 差異のジレンマ
 2 「差延」から「差異」の時間性へ
  2・1 差異の亡霊
  2・2 差異化と差延
 3 デリダとソシュールのあいだ



第Ⅰ部 政治的なものの亡霊的起源

第2章 国家創設と署名の力――「アメリカ独立宣言」をめぐって
 1 パフォーマティヴとしての独立宣言
 2 署名の反覆可能性
 3 寓話としての国家創設
 4 「権威の神秘的基礎」と暴力の両義性
 5 アメリカのもうひとつの名
 Post-scriptum「行為遂行的」(パフォーマティヴ)から「倒錯遂行的」(パヴァーフォーマティヴ)へ

第3章 自己免疫的民主主義――来たるべきデモクラシーの条件
 1 民主主義の差延的構造
  1・1 自己支配
  1・2 多数支配
 2 「自己免疫」の由来と背景
 3 不可視なる「敵」の拡散
 4 デモスの情動的な生

第4章 プロフェッションとしての言語行為――亡霊化する労働の行方
 1 「喪の作業」としての労働
 2 労働のヴァーチャル化とグローバル化
  2・1 「あたかも~かのように」
  2・2 「労働の終焉」
  2・3 「世界の起源」
 3 プロフェッションとはなにか
 4 「資本の言語」から「プロフェッションの言語」へ



第Ⅱ部 人間と動物の生-死

第5章 動物と生政治への問い――猫のまなざし、ハリネズミの傷痕
 1 動物権利論の人間主義
 2 動物愛護論者デリダ?
 3 動物的生を捉える生政治への問い
 4 デリダ的生政治分析にむけて
  4・1 動物=パッション
  4・2 動物=エクリチュール

第6章 人間/動物のリミトロフィー――デリダによるハイデガーの動物論講義
 1 人間主義の回帰
 2 動物的貧しさの両義性
 3 動物的生の「本質的な震撼」
 4 「として構造」を媒介する痕跡の構造
 5 自伝的動物、あるいは動物の見る夢

第7章 ひとつの生、ひとつの生き延び――ドゥルーズ/デリダ
 1 動物は愚かさから守られているか
 2 生の思考における差異
  2・1 純粋内在としての生
  2・2 生き延びとしての生
 3 生のパルタージュ



第Ⅲ部 来たるべき共同体への信

第8章 他者への応答責任――死を与えるキルケゴールとデリダ
 1 「決断の瞬間はひとつの狂気である」
 2 『おそれとおののき』の諸問題
  2・1 犠牲
  2・2 倫理の切断
  2・3 秘密と責任
 3 イサク奉献解釈の読み換え
 4 責任の遍在化と無責任化
 5 信の秘密を分かち合うこと

第6章 呼びかけとしての友愛、哀悼としての友愛――アリストテレスの友たち
 1 アリストテレスの失われた箴言
 2 アガンベンの文献学的批判
 3 友愛の根源的パフォーマティヴ
  3・1 完全な友愛の自己廃棄
  3・2 友愛のミニマル・コンセンサス
  3・3 友愛の反覆可能性
 4 はじめに死者たちへの愛があった

終 章 家族への信――絆のアポリアについて
 1 家族の本質なき定義
 2 不在の父、複数の母
 3 非嫡出的なものへの愛
 4 子どものファンタスム



初出一覧
あとがき――死後の生を与えなおすために
索 引

著者プロフィール

宮﨑 裕助  (ミヤザキ ユウスケ)  (著/文

宮﨑裕助(みやざき ゆうすけ)
1974年生まれ.兵庫県出身.東北大学文学部卒,東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了.博士(学術).現在,新潟大学人文学部准教授.専門は哲学・現代思想.
著書に『判断と崇高――カント美学のポリティクス』(知泉書館,2009年),『新・カント読本』(共著,法政大学出版局,2018年),『続・ハイデガー読本』(共著,法政大学出版局,2016年),『連続講義 現代日本の四つの危機』(共著,講談社選書メチエ,2015年),『人文学と制度』(共著,未來社,2013年)ほか.訳書(共訳)に,ロドルフ・ガシェ『脱構築の力』(編訳,月曜社,2020年),ジャック・デリダ『哲学への権利 2』(みすず書房,2015年),ポール・ド・マン『盲目と洞察』(月曜社,2012年)ほか.

上記内容は本書刊行時のものです。