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〈異〉なる関西 日本近代文学会関西支部編集委員会(編) - 田畑書店
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〈異〉なる関西

発行:田畑書店
四六判
388ページ
上製
価格 2,800円+税
ISBN
978-4-8038-0356-3
Cコード
C0095
一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2018年10月10日
最終更新日
2018年11月12日
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書評掲載情報

2019-01-13 毎日新聞  朝刊
評者: 菊地信義(装幀家)
2018-12-09 京都新聞  朝刊

紹介

織田作之助と川島雄三の共振、直木三十五と「ファシズム宣言」、佐藤春夫、中上健次を生んだ熊野と大逆事件~賀川豊彦の神戸労働運動、関西沖縄県人会~神戸モダニズムの空間、阪神間の建築表象を巡る考察~稲垣足穂、横溝正史……文学に始まって、映画、建築、または労働運動から前衛芸術まで。1920~30年代のメディアにおける文化表象を多様な角度から考察することで、「関西」という文化空間を立体的に捉えたまったく新しい〈関西学〉の誕生!

目次

まえがき

第一章 移動と差異化

酒井隆史 織田作之助と川島雄三
尾崎名津子 〈大阪人〉の視差──直木三十五「五代友厚」をめぐって
廣瀬陽一 金達寿における関西──〈神功皇后の三韓征伐〉と「行基の時代」
黒川創 小説『京都』に至るまで──土地と創作をつらぬくもの

【コラム】 福岡弘彬 ボロ・くず・ゴミ溜りの街、京都

第二章 場と営み

冨山一郎 宣言としての言葉をどう再読するか──関西沖縄県人会機関紙『同胞』を読む
辻本雄一 熊野新宮──「大逆事件」──春夫から健次へ
杣谷英紀 一九二〇年代前半の神戸労働運動と賀川豊彦──結節点としての労働学校・関西学院

【コラム】 磯部敦 言説としての奈良 

第三章 メディアと文化環境

大橋毅彦 神戸モダニズム空間の〈奥行き・広がり・死角〉をめぐる若干の考察
永井敦子 一九二〇年代半ばの『神戸版』映画情報──新聞連載小説の映画化を中心に

島村健司 ロケーションへのまなざし──神戸一九二〇年代文学の背景・前衛芸術と郷土芸術の交差地点 

【コラム】 荒井真理亜 関西のメディア人・北尾鐐之助

第四章 散種されるモダニズム

高木彬「理想住宅」と「煌ける城」──一九二〇年代・阪神間の建築表象をめぐって
山口直孝 複数の神戸を遊歩すること──横溝正史『路傍の人』のモダニズム
大東和重 昭和初期・神戸の文学青年、及川英雄──文学における中央と地方

【コラム】 季村敏夫『山上の蜘蛛』を書き始めた頃

あとがき

執筆者紹介

索引

版元から一言

吉本の笑い、道頓堀の食いだおれ、京都・奈良の名刹からハイカラな神戸……戦後のテレビ文化のなかで自然に出来上がってしまっている「関西」のイメージを、根底から覆す考察に充ち満ちた一冊です。元来「近畿」の「畿」は「みやこ」を表します。かのごとく、関西は歴史上、日本文化の中心を占めた地域でした。特に文学を始めとした豊かな「人文系」文化の蓄積は驚くべきものがあります。それらを立体的にとらえ、さまざまな角度から考察した論考をまとめた本書は、今後「関西」を語る上で素通りすることのできない本に仕上がっていると思います。

著者プロフィール

日本近代文学会関西支部編集委員会  (ニホンキンダイブンガクカイカンサイシブヘンシュウイインカイ)  (

【酒井隆史(さかい・たかし)】 1965年、熊本県生まれ。大阪府立大学人間社会システム科学研究科教授。2012年、『通天閣 新・日本資本主義発達史』(2011年、青土社)で第34回サントリー学芸賞受賞。
【尾崎名津子(おざき・なつこ)】 1981年、神奈川県生まれ。弘前大学人文社会科学部講師。2014年、第十六回松本清張研究奨励賞受賞。
【廣瀬陽一(ひろせ・よういち)】 1974年、兵庫県生まれ。大阪府立大学非常勤講師・同大学客員研究員。
【黒川 創(くろかわ・そう)】 1961年、京都市生まれ。作家。2009年、『かもめの日』(新潮社)で第60回読売文学賞を、2014年、『国境 完全版』(河出書房新社)で第25回伊藤整文学賞を、2015年、『京都』(新潮社)で第69回毎日出版文化賞をそれぞれ受賞する。
【福岡弘彬(ふくおか・ひろあき)】1984年、愛知県生まれ。関西学院大学文学部助教。
【冨山一郎(とみやま・いちろう)】1957年、京都市生まれ。同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。
【辻本雄一(つじもと・ゆういち)】1945年、新宮市生まれ。佐藤春夫記念館館長。
【杣谷英紀(そまたに・ひでのり)】1965年、大阪府生まれ。関西学院大学非常勤講師・甲南女子大学非常勤講師ほか。
【磯部 敦(いそべ・あつし)】  1974年、新潟県生まれ。奈良女子大学研究院人文科学系准教授。
【大橋毅彦(おおはし・たけひこ)】1955年、東京都生まれ。関西学院大学文学部教授。2000年、第七回室生犀星顕彰大野茂男賞を、2018年、第26回やまなし文学賞をそれぞれ受賞する。
【永井敦子(ながい・あつこ)】 1972年、兵庫県生まれ。芦屋市谷崎潤一郎記念館学芸員、関西学院大学非常勤講師。
【島村健司(しまむら・けんじ)】1970年、和歌山県生まれ。龍谷大学ライティングサポートセンター・ライティングスーパーバイザー。
【荒井真理亜(あらい・まりあ)】1975年、大分県生まれ。相愛大学人文学部准教授。
【高木 彬(たかぎ・あきら)】 1983年、大阪市生まれ。龍谷大学文学部特任講師。2012年度全国大学国語国文学会「文学・語学賞」受賞。
【山口直孝(やまぐち・ただよし)】1962年、兵庫県生まれ。二松学舎大学教授。
【大東和重(おおひがし・かずしげ)】1973年、兵庫県生まれ。関西学院大学法学部教授教授。2014年、第19回日本比較文学会賞を、2015年、第15回島田謹二記念学藝賞をそれぞれ受賞する。
【季村敏夫(きむら・としお)】 1948年、京都市生まれ。詩人。古物古書籍商を経て現在商社経営。2005年、山本健吉文学賞を、2010年、小野十三郎特別賞を、2012年、現代詩花椿賞をそれぞれ受賞する。

上記内容は本書刊行時のものです。