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大図鑑 コードの秘密 ポール・ルンダ(編) - 明石書店
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大図鑑 コードの秘密 (ダイズカンコードノヒミツ) 世界に隠されたメッセージを読み解く (セカイニカクサレタメッセージヲヨミトク)
原書: The Secrets of Codes: Understanding the World of Hidden Messages

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発行:明石書店
AB判
296ページ
上製
価格 3,800円+税
ISBN
978-4-7503-5133-9   COPY
ISBN 13
9784750351339   COPY
ISBN 10h
4-7503-5133-4   COPY
ISBN 10
4750351334   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0604  
0:一般 6:図鑑 04:情報科学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年3月31日
書店発売日
登録日
2021年1月19日
最終更新日
2021年3月30日
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書評掲載情報

2021-05-09 読売新聞  朝刊
評者: 長田育恵(劇作家)
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紹介

世界の見え方が変わる―。象徴、記号、文字、暗号、コンピュータ、インターネット…太古の時代から現代まで、野性的知恵から宇宙開発技術まで、私たちはコード化された情報を解読し、生み出し、発展させてきた。もうひとつの驚異の人類史を読み解くフルカラー大図鑑。

目次

イントロダクション[ポール・ルンダ]

01 最初のコード
 景観を解読する
 動物の跡を追う
 未開地生活の合図
 太古の岩
 石線画
 初めての書記法
 楔形文字を解読する
 アルファベットと筆記文字
 数の体系の進化
 線文字Aと線文字B
 ファイストスの円盤
 象形文字の謎
 解明された象形文字
 マヤの謎
 先住民の伝統

02 セクト、シンボル、秘密結社
 初期のキリスト教徒
 五芒星
 予言
 異端、宗派、邪教
 ロスリン礼拝堂
 錬金術
 カバラ主義
 降霊術
 薔薇十字団
 フリーメイソン

03 秘密のためのコード
 隠蔽の技術
 ユア・アイズ・オンリー(内緒だよ)
 頻度分析
 暗号の偽装
 中世の暗号体系
 バビントンの陰謀
 ダ・ヴィンチ・コード?
 暗号文と鍵
 格子表
 スパイと機密室
 機械装置
 平凡な風景に隠されて

04 遠距離通信
 遠距離警報
 旗旒信号
 腕木通信と通信機
 モールス符号
 個人から個人へ

05 戦争のコード
 戦争の古典的なコード
 「解読不可能な」コード
 大暗号
 19世紀の革新
 軍事的地図コード
 戦場信号
 ツィンメルマン電報
 エニグマ「解読不可能」システム
 第2次世界大戦のコードとコード破りたち
 エニグマの解読
 ナバホ・ウインドトーカーズ
 冷戦のコード

06 地下世界のコード
 街中の俗語
 サムライからヤクザへ
 コックニーの押韻俗語
 群衆
 放浪者の合図言語
 警官とコード
 ゾディアック・ミステリー
 ゾディアックの遺産
 落書き
 若者コード
 デジタル破壊活動

07 世界を暗号化する
 時間を表記する
 形を記述する
 力と運動
 数学 言語化しえぬもの
 周期表
 世界を限定づける
 景観のコード化
 航海
 分類学
 遺伝暗号
 遺伝と家系
 遺伝暗号の利用

08 文明のコード
 建築のコード
 道教の神秘主義
 南アジアの聖なる形象
 仏教の言語
 イスラムの図案
 北の神秘
 中世の視覚的説教
 ステンドグラス・ウィンドウ
 ルネサンス図像学
 理性の時代
 ヴィクトリア朝風美術品
 織物、敷物、刺繍

09 商用のコード
 商用コード
 ブランドと商標
 製造元認証刻印
 仕事のコード
 通貨と偽造通貨
 身近な本

10 人間の行動のコード
 身振り言語
 サバイバル信号
 スポーツのコード
 エチケット
 服装でメッセージを送る
 紋章学
 正装規定
 無意識を解読する
 夢の言語

11 視覚的コード
 記号と記号類
 ハイウェイ・コード
 不自由さに挑むコミュニケーション
 音楽を表記する
 楽譜
 動物の言語
 地球外生命

12 想像のコード
 現代の魔術と騒擾
 聖書のコード
 ビール文書
 神秘と想像力
 ファンタジーのコード
 終末の日のコード

13 デジタルエイジ
 初のコンピュータ
 スーパーコンピュータ
 コンピュータとの通信
 アリス、ボブ、そしてイヴ
 未来の医療
 コードと人類の行方

 訳者あとがき
 略語表記一覧
 索引
 図版出典一覧

前書きなど

訳者あとがき


■本図鑑について
 本図鑑は、Paul Lunde( ed.), The Secrets of Codes: Understanding the World of Hidden Messages, Weldon Owen, 2012の全訳である。字義どおりにはポール・ルンダ編『コードの秘密』となるが、コードも秘密も原文では複数形。副題には「隠されたメッセージに満ちた世界を理解する」とあり、自然界と社会・文明とを問わず、世界には数多くの情報が潜在していることを示唆する。人間はそれらを顕在化させて利用することにより、生活の質を高めたり生存のリスクを減らしたりしてきたのである。もう1つの副題には「記号、象徴、暗号、秘密の言語の図解案内 (“An Illustrated Guide to Signs, Symbols, Ciphers, and Secret Languages”)」とあり、これも関連語を数え上げているように、やはりそれぞれ複数形となっている。
 本図鑑は通常の暗号関連書に比べると、はるかに射程が広い。アルファベット、図像、地図、図版、作法、武家の紋、商標ブランド、地下組織の隠語、天井や壁や床の絵やデザイン、エジプトの象形文字、そしてエニグマ・マシンの暗号に至るまで、そのいずれにもコードが存在することが、そしてコードがどう機能するか、どうやって考案されたか、どのようにして解読されてきたのかが、この図鑑から浮き彫りになる。
 訳者がこの図鑑の翻訳に取り組んだ一番の理由は、書物としての作り込みに惹かれたからであった。記事と図版と写真がふんだんに盛られた頁ごとのフルカラーのレイアウト、様々なフォントの文字や記号を配した表紙は、まるでアート作品のようである。フォントやレタリングの色や図案もテーマに合わせて細工が施されているので、日本語版の漢字やひらがなやカタカナをどうあしらうか、当初から編集者の悩みの種であったが、結果はごらんのとおり、原著あってのこととはいえ、本図鑑の見所を遜色なく維持しきれているように思う。
 各項目は見ひらきで完結しているので、読者は関心と連想に導かれるまま拾い読みをし、気ままに別の項目に移ったり、同じ項目を繰り返し参照したり、あるいはコードに関連する世界巡遊のガイドブックのように使っていただくのもいい。コードを駆使して人類が営々と築いてきた地球上の文化・文明の諸相を、このような切り取り方で眺め渡すことは、訳者にとっても、まさに目から鱗の経験となったのだった。

 (…後略…)

著者プロフィール

ポール・ルンダ  (ポール ルンダ)  (

1943年生まれ。歴史家、言語学者、イスラム学者。カルフォルニア州に生まれ、サウジアラビアで育ち、世界中の至る所で生活。現在はスペインのセビリアに暮らし、近代前におけるグローバルな文化接触を地図化する大型プロジェクトに取り組んでいる。著書に『イスラム――信仰、文化、歴史』(Islam: Faith, Culture, History, 2002、未邦訳)、『組織犯罪――世界で最も成功した産業の内幕への案内書』(Organized Crime: An Inside Guide to the World’s Most Successful Industry, 2004、未邦訳)、共著に『変貌させられた国土―アラビア半島、サウジアラビアとサウジアラムコ』(A Land Transformed: The Arabian Peninsula, Saudi Arabia and Saudi Aramco, 2006,、未邦訳)など。

浜口 稔  (ハマグチ ミノル)  (

1953年沖縄生まれ。明治大学理工学部教授。専門は、言語思想史。著書に『言語機械の普遍幻想――西洋言語思想史における「言葉と事物」問題をめぐって』(ひつじ書房、2005年)など。訳書に、ジェイムズ・ノウルソン『英仏普遍言語計画――デカルト、ライプニッツにはじまる』(工作舎、1993年)、マージョリー・ニコルソン『ピープスの日記と新科学』(白水社、2014年)、オラフ・ステープルドン『スターメイカー』(国書刊行会、1990年、新装版2004年、ちくま文庫より新訳近刊)など。

上記内容は本書刊行時のものです。