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数学書として憲法を読む 秋葉 忠利(著) - 法政大学出版局
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数学書として憲法を読む (スウガクショトシテケンポウヲヨム) 前広島市長の憲法・天皇論 (ゼンヒロシマシチョウノケンポウテンノウロン)

社会一般
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四六判
270ページ
並製
価格 2,200円+税
ISBN
978-4-588-62210-6   COPY
ISBN 13
9784588622106   COPY
ISBN 10h
4-588-62210-2   COPY
ISBN 10
4588622102   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年7月17日
書店発売日
登録日
2019年6月10日
最終更新日
2019年10月25日
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書評掲載情報

2020-02-07 数学教室  2020年3月号
2019-11-09 サライ  2019年12月号
2019-11-04 東京新聞/中日新聞  2019年11月4日
評者: 村上一樹
2019-09-30 こども環境学研究  第15巻・第2号(通巻第43号)
2019-08-31 沖縄タイムス  2019年8月31日
評者: いのうえちず
2019-08-18 毎日新聞  朝刊
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重版情報

2刷 出来予定日: 2019-10-25
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紹介

死刑は本当に合憲? 憲法改正はどこまで可能? 護憲/改憲の議論以前に、そもそも日本国憲法はきちんと読まれているのだろうか? 長らく平和運動の先頭に立ち、広島市長や平和市長会議会長を務めた著者が、理性を重視する一数学者の視点から、憲法条文のテキストそのものを文字通りに解釈する試み。「数学書として憲法を読む」と、公務員や国民の義務、象徴天皇の本当の姿が見えてくる。

目次

はしがき

前口上 なぜ前広島市長が憲法を語るのか

序 章 ケネディー大統領と昭和天皇

第Ⅰ部 数学書として憲法を読む

第一章 数学書として憲法を読む
「数学書として読む」とは/九大律の説明/過去の法律、過去の文書/九大律から導かれる四つの定理

第二章 自己保存則と憲法改正不可条項
自己保存則/絶対的な表現/「永久に」/改正不可テスト/基本的人権も改正不可/12条の意味/「日本国民の総意」

第Ⅱ部 憲法は死刑を禁止している

第三章 「基本的人権」と「公共の福祉」の衝突
abuse of language/基本矛盾/「基本的人権」の輪郭/「公共の福祉」も「公理」としての条文が決めている/[本則]と[例外規定]に分けて考える/「主語一致の原則」/標準的誤解/基本矛盾の解消

第四章 「公共の福祉」は憲法の総体
憲法の総体が「公共の福祉」である/「自由運転権」/「公共福祉テスト」と基本的人権/その他の条項も「公共の福祉」の一部/公権力との関係/人類が蓄積してきた知恵の総体としての「公共の福祉」

第五章 憲法は死刑を禁止している
[定理A]憲法は死刑を禁止している/[定理A]の証明/昭和二十三年の判例だけで死刑は合憲とは言えない/昭和二十三年の判例には根拠がない/本則と例外規定の全体構造/部分否定/36条の「残虐な刑罰」を考える枠組み/処刑される人への説明責任/存在しない過去ではなく現在についての議論を/誰にとっての「残虐」なのか/公開性と残虐さ/子どもに見せられるかどうか

第Ⅲ部 憲法の規定する義務

第六章 憲法99条は法的義務
99条は「法的義務」ではなく「道徳的要請」?/憲法で規定されている義務/ユークリッド幾何学/数学書ならありえない/99条解釈についての三つの学説/99条の解釈では天皇の存在が無視されている/「法的措置」は「義務」の必要要件か/「原状回復」の大切さ

第七章 憲法の規定する勤労の義務
99条は「法的義務」だが/憲法27条の抱える矛盾/「勤労の義務」と「勤労条件」/「働く気持ち」/「勤労」と「社会貢献」/「勤労」=「生命」

第Ⅳ部 憲法と天皇

第八章 国民の総意と天皇
憲法第一章 天皇/上諭の意味/天皇の位置づけと職務内容/天皇の憲法遵守/遵守違反へのペナルティー/天皇の遵守違反/違反を誰がどう認めるのか/「総意」に近づく「不断の努力」

第九章 天皇の憲法遵守義務
天皇の国事行為/99条は国事行為ではなく「義務」である/99条の抑止的効果/天皇の憲法遵守義務の出番は三権が憲法違反を犯すとき/憲法遵守義務から導かれる三つの「系」

第十章 憲法遵守義務と宣誓
天皇の宣誓/総理大臣も宣誓を/集合論的な宣誓を

付論1 憲法の通説・定説

付論2 権力者の知的責任

付論3 標準的誤解と13条の英訳

付論4 朝見の儀と憲法

あとがき

著者プロフィール

秋葉 忠利  (アキバ タダトシ)  (

1942年、東京生まれ。高校時代AFSによってアメリカに留学。東大理学部数学科・同大学院修士課程卒業。マサチューセッツ工科大学(MIT)でPh.D.を取得後、ニューヨーク州立大学、タフツ大学等で教鞭をとる。世界のジャーナリストを広島・長崎に招待し、被爆の実相を伝えてもらう「アキバ・プロジェクト(ヒバクシャ・トラベル・グラント・プログラム)」の運営に携わり、その後、広島修道大学教授に。1990年から衆議院議員を10年近く務めた後、1999年に広島市長就任。3期12年在職。その後2014年まで広島大学特任教授、AFS日本協会理事長。市長在職中、平和市長会議会長を務め、当初は参加都市数が440ほどであった組織を、約5,000の都市が加盟・賛同する組織に育てる。市政では財政再建、情報公開、市民サービス、都市環境などに力を入れ、暴走族追放条例、新球場建設、オリンピック招致にも取り組んだ。マグサイサイ賞等、多くの賞を受賞。著書に『真珠と桜──「ヒロシマ」から見たアメリカの心』(朝日新聞社)、『“顔”を持ったコンピュータ』(コンピュータ・エージ社)、『夜明けを待つ政治の季節に』(三省堂)、『元気です、広島』(海鳴社)、『ヒロシマ市長』(朝日新聞出版)、『新版 報復ではなく和解を』(岩波書店)ほか。現在、広島県原水禁代表委員。

上記内容は本書刊行時のものです。