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虚無の信仰
西欧はなぜ仏教を怖れたか
- 出版社在庫情報
- 絶版
- 初版年月日
- 2002年5月
- 書店発売日
- 2002年5月5日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2022年4月1日
紹介
1820年頃、ヨーロッパで「仏教」が成立する!?「仏教」は、神なき死の宗教!?
ニーチェ・ヘーゲル・ショーペンハウアーら、近代ヨーロッパ思想の形成に大きな影響を与えた異文化の誤解と受容の歴史の謎に迫る。
目次
日本語版への序文
序章 仏教への誤解
亀の体毛は硬いか軟らかいか/ブッダという悪夢/希望から恐怖へ/「出会い」という虚構/ことばと物の誕生/頑迷なる無理解/言語の学習と古文書の解読/虚無というひとすじの糸/三つのニヒリズム
第Ⅰ部 信仰の誕生(1784年~1831年)
第一章 ブッダとは何か
「原始の世界」とは/水曜日のブッダ/フィヨルドの奥の坊主/ブッダ=エチオピア人説/ひそやかな虚無
第二章 ブッダの正体
遠のいた惑星/実存した人物の生涯/その数は?/亡霊のスケッチ
第三章 浮上する信仰
新たなる問題/バラモン教よりも古い仏教/二人のブッダ/言語の解明/虚無の信仰のはじまり
第四章 虚無としての神
足を口にくわえて/ペテン師/無という純粋存在/軽蔑から承認へ
第Ⅱ部 脅威(1832年~1863年)
第五章 虚無への恐怖
慎重な虚無/おぞましき虚無/低劣な虚無/反宗教としての仏教
第六章 仏教徒ショウペンハウアー
黄金に輝く仏像/語りうるものの限度/最後のことば/凍りつくような冷たい風
第七章 人種差別の神話
画一化と滅亡/仏教という例外/ゴビノーからナチズムへ/完璧なるインド/強い言語、弱い言語/猿と人間の類似性
第八章 人類の終末
虚無への狂信/根本的な問題
第三部 衰退(1864年~1893年)
第九章 仏教的衰退
アーリア人の衰弱/慈悲と慈善/悲劇の選択/同盟関係/第二の仏教/苦悩の使者たち
第十章 ペシミズムの時代
死の衝動/数杯のミルク/新仏教の時代/宗教会議とアーリア人
終章 悲劇の預言
神亡きひとびと/身分の低いひとびと/退化したひとびと/投影/予測ではなく
注/参考文献
あとがき
解説・・・・島田裕巳
人名索引
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。