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観音ガールと巡る 近江の十一面観音~『星と祭』復刊プロジェクト編~ 對馬 佳菜子(著) - 能美舎
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観音ガールと巡る 近江の十一面観音~『星と祭』復刊プロジェクト編~ (カンノンガールトメグル オウミノジュウイチメンカンノン ホシトマツリフッカンプロジェクトヘン)

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発行:能美舎
四六判
厚さ100mm
106ページ
並製
価格 1,300円+税
ISBN
978-4-909623-03-4   COPY
ISBN 13
9784909623034   COPY
ISBN 10h
4-909623-03-5   COPY
ISBN 10
4909623035   COPY
出版者記号
909623   COPY
Cコード
C0026  
0:一般 0:単行本 26:旅行
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年10月20日
書店発売日
登録日
2019年9月28日
最終更新日
2019年12月6日
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重版情報

2刷 出来予定日: 2020-02-21
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おかげさまで、井上靖「星と祭」(復刻版)とあわせて重版出来です。「星と祭」に登場する近江の十一面観音13ヶ寺を、仏愛溢れる著者が丁寧に解説した仏ガイド本。地方仏拝観の心得や拝観予約の仕方なども紹介。ぜひこの一冊を片手に、滋賀県湖北へ観音めぐりにいらしてください。

紹介

芥川賞作家・井上靖の小説『星と祭』の舞台、滋賀県湖北地域にある十一面観音を「観音ガール」が敬愛を持って解説する仏旅ガイド。地元学芸員監修のもと、常時公開されていない村で守られた秘仏の観音さまたちの拝観の仕方や、お勧めのモデルコースを仏初心者の人にもわかりやすく解説。仏鑑賞のハウツー本にもオススメです。著者は、仏像が好きすぎて東京から滋賀へ移住した仏愛溢れる26歳。

目次

1はじめに
2『星と祭』について
3湖北の観音信仰について
4拝観マップ
5『星と祭』ゆかりの観音さん

 渡岸寺観音堂(向源寺)
 石 道 寺
 福 林 寺
 赤 後 寺
 盛 安 寺
 宗 正 寺
 西野薬師堂
 医 王 寺
 善隆寺和蔵堂
 蓮 長 寺
 円 満 寺
 己 高 閣
 長 命 寺

6井上靖記念室について
7仏さんと約束しよう ー事前連絡の方法ー
8拝観の心得
9『星と祭』を巡るモデルコース
10近江・観音の里へのアクセス方法
11発刊に寄せて
12おわりに

前書きなど

●滋賀県の彫刻の国指定重要文化財件数は全国三位
 日本最大の湖、琵琶湖を有する滋賀県は彫刻の国指定重要文化財(国宝含む)件数が三七九件(二〇一九年七月一日現在)と奈良、京都に次いで全国で三位です。長浜市は彫刻の国指定重要文化財(国宝含む)件数が四十六件(二〇一九年五月一日現在)と、大津、甲賀市に次いで県内で三位です。湖北エリアに位置する長浜市内には一三〇を超える観音さんがいらっしゃり、その多くが村人の手によって大切に守られてきたことから長浜市は「観音の里」と呼ばれています。
●由緒ある「観音の里」
長浜市北部地域は、己こだかみやま高山を中心に繁栄した仏教文化圏です。大津京の北東部、近江国の鬼門にあたる己高山は、古くから霊山として崇められてきました。『己高山縁起』によると、行基が己高山で仏像を刻み、寺を建て、泰澄が修行場にし、最澄が衰退していた寺院を再興したとされています。己高山仏教圏は交通の要衝であることから、中央仏教、北陸白山の十一面観音信仰に、平安時代の天台宗勢力の影響を受け、観音信仰を基調とする独自の習合文化圏を形成しました。しかし中世後半以降になると、己高山周辺寺院の多くは衰退、無住、廃寺化し、そこに残された仏像は宗派の枠を越えて、村の守り本尊として民衆に迎えられ、各村の寺院あるいはお堂に安置されました。そして戦国時代にはその多くが、姉川合戦、賤ヶ岳合戦などの戦禍に巻き込まれ、村人たちは仏像を畑や田んぼの中に埋めたり、川や池に沈めたりして、災難を逃れたと伝わっています。現在は、村の中から選出され、任期制で交代する「世話方」さんが、お堂の掃除、お供え物や拝観者対応などをしています。世話方さんは村の仏さんを代々守り伝えてきたことを誇りに思っています。
●「うちの観音さん」
井上靖は湖北の仏さんと村人について次のように述べています。「こうした湖北の仏さまたちが、鎮護国家とか、仏法守護とか、そういったものとは、さして関係なく、専ら地方の庶民の生活の中に入り込んで、素朴で、切実な庶民の信仰の対象になっていることであった。」(駒澤琛道『湖北妙音』一文より)「長い歴史をその土地の人々といっしょに生き、盛んな日も、悲運の日も、その土地の人々といっしょに迎えたり、送ったりして来たのである。」(井上靖『美しきものとの出会い』より)私がお堂へ寄せさせていただいた際にも、村のご婦人が「観音さんはなんでもお話しを聞いてくださる存在だから、嫌なことがあった日も、良いことがあった日も、何でもない日も、毎日、観音さんにお話しするの」と、少女のようにはにかんでお話しされました。湖北の村人たちは、仏さんと共に暮らし、ある時は我が子のように、またある時は 誇らしく、頼もしい存在として、敬意と愛情持たれています。このように作品発表後、四十年以上経っているものの、井上靖が見た景色は、今も変わらず村々のお堂で目にすることができます。

版元から一言

近江・観音の里から、十一面観音を巡るガイドブック創刊!村で守られた秘仏の観音様をどうやって拝めばいいの?ありそうでなかった、観音さまの拝み方を「観音ガール」が仏初心者にもわかりやすく解説。本書は、同時発売の復刊本、芥川賞作家・井上靖の小説「星と祭」に登場する十一面観音を全て紹介しています。
仏旅のガイド本としても、仏鑑賞のハウツー本としてもオススメです!

著者プロフィール

對馬 佳菜子  (ツシマ カナコ)  (

東京都生まれ。日本女子大学文学部史学科卒。15歳のとき、奈良・東大寺法華堂の不空羂索観音に出会い、その空前の美しさに魅了され、仏ファンに。学生時代、日本史を専攻し寺社と地域社会の関わりを研究する傍ら、日本各地の仏像を巡る。人材総合サービス会社に就職するも溢れる仏愛を止められずに退職。恋に落ちた黒田観音を追いかけて滋賀県長浜市に移住したことから “観音ガール”と呼ばれる。現在は、仏像の魅力、仏像を守る人々の思いを紡ぐため、講演、執筆活動、寺社PRコンサルティング事業を展開している。

上記内容は本書刊行時のものです。