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ダダイストの睡眠
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年8月
- 書店発売日
- 2017年8月13日
- 登録日
- 2017年7月19日
- 最終更新日
- 2017年8月14日
書評掲載情報
2020-08-23 |
文学史を読みかえる・論集
第3号 評者: 藤野良樹 |
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紹介
「ダダは一切を抱擁する。何者もダダを恋する事は出来ない。」
*
現実と内面、正気と狂気のあわいを超えた、詩的言語の実践。『ダダイスト新吉の詩』(1923)によって一挙に《現代詩》を到来させた日本最初のダダイスト、高橋新吉。虚無思想と禅を基盤とし、時代と社会を超越した14編のほか、解説および略年譜を収録する。
目次
ダガハジ断言 Is Dadaist
高橋がダダ新吉になる瞬間:解説1
桔梗
宇和島の闘牛
神は熟睡したもう
預言者ヨナ
狂気をどう語るのか:解説2
亡ぶる家の豚
不気味な運動
仏教
乞食夫婦
ヴィニイ
悲しき習性
高橋新吉 略年譜
生蝕記 或る浮浪人の日記
ダダイストの睡眠
焔をかかぐ
いま高橋新吉をどう読むか:解説3
編者あとがき
初出一覧
前書きなど
高橋新吉 頌
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彼は明治大正を通じて芸術史上に於ける著しく特異な個性である。(佐藤春夫)
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彼はダダの精神を最初に最も強く、深かく把握した日本に於ける先覚者だ。(辻潤)
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僕は貴兄を結果的にというよりも過程的に見て大好きなのです。(中原中也)
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高橋新吉の詩人としてのえらさは,彼の詩の背景に禅があったり、ダダがあったりするからではない。むしろそんなものは彼の詩的天才に害毒にさえなる。(西脇順三郎)
版元から一言
シリーズ《境界の文学》第4弾。詩人の没後30年を経て刊行される、「狂気」をモティーフにした短篇集。芥川龍之介の「ぼんやりとした不安」から太宰治の「HUMAN LOST」にいたる空隙を埋める、1930年前後の精神の横溢をみる1冊です。小説、詩、編者解説、略年譜をモンタージュした斬新な構成で、新たな評価を迫ります。
上記内容は本書刊行時のものです。